金曜の米国株は全面安となった。ナスダックは -4.18% と2025年4月以来の大幅下落、S&P500 は -2.64%、ダウは -1.35%。VIX(恐怖指数)は約40%急騰し、節目の20を超えた。引き金は、強い雇用統計だった。
3つのポイント
- 雇用統計で金利上昇、ハイテクに直撃:5月の非農業部門雇用者数は +17.2万人と予想を大きく上回り、失業率は3.4%へ低下した。利下げ期待が後退して長期金利が上がり、PERの高いハイテク・AI関連が売られた
- 半導体が記録的な急落:フィラデルフィア半導体指数は -10.3% と2020年3月以来の下げ幅。エヌビディアは -6.2%、ブロードコムは弱いAI売上見通しで -7.9%。マイクロンや AMD も二桁安となり、半導体だけで時価総額が大きく失われた
- 資金はディフェンシブへ:売り一色の中で、ヘルスケアや金融など内需・ディフェンシブは相対的に底堅かった。クーパー・カンパニーズは好決算(1株利益 $1.21 と予想 $1.04 を上回る)で +8.6% と逆行高になった
補足
過熱していたAI相場が、金利という外部要因で一気に巻き戻された一日だった。決算や業績そのものより、「金利が高いままなら高PER株は割高」という見方が市場を支配した。個別では、プラネット・ラボが好決算と同時に最大15億ドルの増資を発表し、1株価値の希薄化を警戒した売りで -26% と急落した。良いニュースでも、株主価値を薄める発表が重なると売られる、その典型だった。