CLVT
Clarivate学術の引用、特許、創薬という三つの分野で、それぞれ業界の標準として広く使われる定番のデータベースを握る点が最大の強み。利用者が乗り換えにくく、毎年の契約が更新されやすい。学術中心や法務中心の競合とは異なり、三つの分野を束ねる独自の構成を持つ、専門データの情報サービスの立ち位置にいる。
研究機関や企業、政府が必要とする専門の情報を、定額の契約で提供するのが事業の柱。柱は三つで、学術論文の引用を集めたデータベース、特許や商標の情報、そして創薬の開発の情報からなる。いずれもその分野で広く使われる定番のデータで、利用者は毎年契約を更新する。買収で品揃えを広げてきた。継続して入る定額の利用料で稼ぐ構造になっている。
政府の研究費の削減は、学術のデータベースの需要を直撃する弱点になる。製薬の開発費の縮小は、創薬の情報の需要を冷やす。競合する大手の情報サービスとの争いも激しい。買収を重ねた結果、重い借入と、買収先の価値の見直しによる損失の恐れを抱える。投資会社が大株主で、売却や再編の思惑も付きまとう。
配当を出さず、現金を借入の返済と買収先の統合に充てる経営。投資会社の大株主の影響が強く、配当より債務の返済を優先する慎重な運営を取る。契約の更新率を保ち、自前の成長を取り戻すことを最優先に置きつつ、業界標準のデータベースという強みを守る方針が特徴になっている。
研究予算と、契約の更新率、買収の統合に依存する。大学や政府の研究の予算が、学術のデータベースの需要を支えるか、企業の知財や製薬の開発の予算が保たれるか、契約の更新率を高く保てるか、そして買収した事業をうまく束ねて借入を返せるかが、業績を左右する大きな前提になる。
バランスシート (要約)
資産 $11.1B のうち、借金などの負債を引いて株主のものと言えるのは $4.8B(44%)。
借金と支払い余力のバランスが良く、黒字も安定
- 現金・現金同等物$329M
- 他の流動資産$981M
- 固定資産$9.8B
- 流動負債$1.6B
- 長期借入金$4.3B
- 短期借入金$102M
この判定で見た指標: 流動比率・自己資本比率・D/E。
収益性 (TTM)
- 売上高
- $2.5B
- 売上成長率
- −4.0%
- 粗利率
- —
- 営業利益率
- 2.9%
- 純利益率
- −8.2%
- ROE
- −4.2%
- ROIC
- 0.6%
キャッシュフロー (TTM)
- 営業CF
- $629M
- フリーCF
- $365M
- 営業CFマージン
- 25.6%
- 現金燃焼
- なし(CFは流入)
配当
無配
配当を出さず、稼いだお金を成長のための投資や借入の返済に充てる段階です。利益を会社の中で再投資して価値を伸ばすことを優先しています。
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