CRUS
Cirrus Logic音声処理と電源管理という狭い専門分野に絞り込み、Appleという最大手のスマホに深く入り込んできた技術力が強み。一方でこれほど1社に集中する半導体メーカーは珍しく、それ自体が他社には無い特異な集中経営でもある。
スマホの音を録音・再生するアンプやコーデックといった音声系チップと、カメラの手ぶれ補正や電池の充放電を制御するHPMS系チップの2本柱で稼ぐ。自社では工場を持たず設計だけを担うファブレス経営。直近の会計年度は上位10社で売上の96%を占め、うちApple1社が89%を占めた。
Appleがチップの内製化を進めたり、採用を他社に切り替えたりすれば、売上の9割近くが揺らぐ。スマホ市場全体が伸び悩めば、1顧客への依存の高さがそのまま業績の振れ幅になる。
音声以外の用途や新しい顧客の開拓に研究開発費を投じ、Apple集中からの脱却を目指す。配当はなく、稼いだ利益は技術開発と自社株買いに回す。
Appleのスマホ販売台数と、1台あたりに採用されるチップの点数にほぼすべてが懸かる。Apple以外の用途や顧客をどれだけ広げられるかも、集中度を和らげる鍵になる。
この会社をどう読むか
Cirrus Logicは、スマホの音声処理と電源管理に特化したファブレス半導体メーカーだ。工場を持たず設計に徹し、直近の会計年度は売上の89%をApple1社が占めるという、極めて偏った顧客構成を持つ。
音の録音・再生から電池の充放電まで、1台のスマホの中で複数の役割を任される技術力がこの会社の値打ちだ。だが同じ集中が最大の弱さでもあり、Appleがチップを内製化したり採用を減らしたりすれば業績はそのまま沈む。音声以外の用途をどこまで広げられるかが、この銘柄の見どころになる。
バランスシート (要約)
資産 $2.5B のうち、借金などの負債を引いて株主のものと言えるのは $2.1B(85%)。
開示から読める範囲では借金は軽い
- 現金・現金同等物$801M
- 他の流動資産$633M
- 固定資産$1.1B
- 流動負債$195M
この判定で見た指標: 流動比率・自己資本比率。
収益性 (TTM)
- 売上高
- $2B
- 売上成長率
- 5.3%
- 粗利率
- 52.8%
- 営業利益率
- 23.0%
- 純利益率
- 20.7%
- ROE
- 19.5%
- ROIC
- —
キャッシュフロー (TTM)
- 営業CF
- $651M
- フリーCF
- $637M
- 営業CFマージン
- 32.6%
- 現金燃焼
- なし(CFは流入)
配当
無配
配当を出さず、稼いだお金を成長のための投資や借入の返済に充てる段階です。利益を会社の中で再投資して価値を伸ばすことを優先しています。
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