
ENTA
Enanta Pharmaceuticals手元に入る使用料があるぶん、資金繰りのために開発を止めなくて済む。同じ規模のバイオ企業の多くが増資に追われるなかで、この一点だけは有利に働く。
自社が見つけたグレカプレビルが、AbbVieのC型肝炎治療薬MAVYRETに配合されている。その売上に応じて入る使用料が収入の土台で、これを元手にRSV、新型コロナ、B型肝炎と、じんましんやアトピー性皮膚炎の新薬候補を自前で開発している。
MAVYRETの売上が落ちれば使用料も減り、特許が切れればこの収入源自体が消える。開発中の候補が臨床試験でつまずけば、株価に織り込まれていた期待は一度に失われる。
使用料で得た資金を臨床試験に計画的に振り向ける。ウイルス感染症と炎症性疾患の二本に開発を絞り込み、試験の節目ごとに優先順位を組み替えている。
収入側はMAVYRETがどれだけ売れ続けるかの一点に懸かる。期待側は開発中の候補が臨床試験で効き目と安全性を示せるかの一点に懸かる。どちらも自社の努力だけでは動かせない。
この会社をどう読むか
Enanta Pharmaceuticals という社名より、AbbVieのC型肝炎治療薬MAVYRETのほうが知られているだろう。この薬に入っているグレカプレビルという成分は、もともとEnantaが見つけたものだ。
その使用料を元手に、RSVや新型コロナ、B型肝炎といったウイルスの病気と、じんましんやアトピー性皮膚炎のような炎症の病気で、新しい薬の候補を育てている。過去の成功から入る収入と、まだ結果の出ていない開発。時間軸の違う二つを同時に抱えているのがこの会社だ。
バランスシート (要約)
資産 $281M のうち、借金などの負債を引いて株主のものと言えるのは $65M(23%)。
本業は赤字で現金を減らしている段階。手元現金は約1年分
- 現金・現金同等物$32M
- 他の流動資産$172M
- 固定資産$76M
- 流動負債$49M
この判定で見た指標: 流動比率・自己資本比率。
収益性 (TTM)
- 売上高
- $65M
- 売上成長率
- −3.4%
- 粗利率
- —
- 営業利益率
- −130.7%
- 純利益率
- −125.4%
- ROE
- −126.5%
- ROIC
- —
キャッシュフロー (TTM)
- 営業CF
- −$19M
- フリーCF
- −$32M
- 営業CFマージン
- −29.5%
- 現金ランウェイ
- 約1年
配当
無配
配当を出さず、稼いだお金を成長のための投資や借入の返済に充てる段階です。利益を会社の中で再投資して価値を伸ばすことを優先しています。
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