IKT
Inhibikase Therapeuticsゼロから新薬を作るのではなく、20年以上の使用実績があるイマチニブを土台に、副作用の原因分子への働きだけを弱めるという設計で臨床の不確実性を減らそうとする点。
収益はまだない。主力候補のIKT-001は、2001年に抗がん剤として承認されたイマチニブのプロドラッグで、胃腸の副作用に関わるとされるc-Kitへの阻害を弱めてある。狙う病気は米国に約5万人の患者がいるPAH(肺動脈性肺高血圧症)で、第3相試験「IMPROVE-PAH」が一部施設で始まった。
承認された薬はまだなく収益のない段階が続く。過去にイマチニブでPAHの新薬申請を目指した企業が、副作用による治験離脱の多さを理由に申請を取り下げた経緯があり、同じ壁を越えられるかが問われる。開発資金は増資に頼りやすく、株式の希薄化が続く。
第3相試験「IMPROVE-PAH」の完遂に資金を集中させる経営。まれな病気ゆえ組み入れ患者を集める速度が開発全体の進み方を決め、株主への還元に回す余力はない。
勝負どころは、自社の治験で狙った有効性を示せるかどうか。イマチニブ自体は2005年からPAHでの使用例があり、20年分の安全性データが土台にある。それでも効くと証明するのは別の作業で、承認と開発資金の確保も同時に必要になる。
この会社をどう読むか
かつてイマチニブでPAHの承認を目指した企業は、効果は出たものの副作用による治験離脱が多く、申請を取り下げている。
Inhibikase Therapeutics はその同じ薬に戻り、副作用に関わるとされるc-Kitへの阻害だけを弱めたプロドラッグ、IKT-001を作った。ゼロから新薬を組み立てるのではなく、20年分の安全性データを土台に残したまま、つまずいた一点だけを設計し直す発想である。第3相「IMPROVE-PAH」が一部施設で動き出しており、その設計変更で過去の壁を越えられるかが、この会社の値付けを決める。
バランスシート (要約)
資産 $181M のうち、借金などの負債を引いて株主のものと言えるのは $173M(95%)。
本業は黒字だが、設備投資が大きく手元の現金は流出している段階
- 現金・現金同等物$179M
- 他の流動資産$1M
- 固定資産$1M
- 流動負債$8M
この判定で見た指標: 流動比率・自己資本比率。
収益性 (TTM)
- 売上高
- —
- 売上成長率
- —
- 粗利率
- —
- 営業利益率
- —
- 純利益率
- —
- ROE
- −27.9%
- ROIC
- —
キャッシュフロー (TTM)
- 営業CF
- −$28M
- フリーCF
- −$28M
- 営業CFマージン
- —
- 現金ランウェイ
- 約6年
配当
無配
配当を出さず、稼いだお金を成長のための投資や借入の返済に充てる段階です。利益を会社の中で再投資して価値を伸ばすことを優先しています。
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