KG
Kestrel Group新しく書く保険と、閉じていく古い保険を一つの会社で並べている。前者は伸ばす対象、後者は減らす対象で、同じ数字の並びを逆向きに読む必要がある。
柱はフロンティングと呼ぶ名義貸しで、米国で保険を売りたい事業者に保険証券の発行元を提供し、引受リスクの大半は再保険に流して手数料を取る。この発行はAmTrust系の保険会社を通じて行っており、いまのところ他に窓口はない。
名義を貸した相手が無理な引き受けをすれば、損害と紛争がこちらへ跳ね返る。Maiden時代の再保険残高からは、想定を超える保険金が今後出てくる余地が残る。Maidenが大きかった頃に発行した社債の利払いが年$19.1M残る点も重い。
Maiden ReinsuranceはVermont州の保険当局の監督下にあり、配当も投資方針の変更も事前承認なしには動かせない。統合時の$40Mの特別配当も、その承認を取ったうえで実施した。
持ち込む保険事業者をどれだけ集められるかで売上が決まる。加えて、書ける量そのものがAmTrustとの関係の太さで頭打ちになる。
この会社をどう読むか
Kestrel Groupの稼ぎ方を一言でいえば、保険証券の発行元を貸して手数料を取る名義貸しだ。ただしその発行はAmTrust系の保険会社を通じてのみ行われ、AmTrust自身が発行済株式の約7.8%を持ち、取締役3名を送り込んでいる。
もう一本の足は、統合前のMaiden Reinsuranceが引き受けた再保険契約の整理で、新規を取らずに残高を減らしていく後ろ向きの作業になる。加えてMaidenが大きかった頃の社債の利払いが年$19.1M残る。伸ばす事業と畳む事業、そして過去の借金。三つを分けて読まないと数字の意味を取り違える。
バランスシート (要約)
資産 $1B のうち、借金などの負債を引いて株主のものと言えるのは $128M(13%)。
自己資本比率は同業の中央値を上回る
- 現金・現金同等物$8M
- 長期借入金$174M
この判定で見た指標: 自己資本比率。預金や保険の準備金が負債に立つ業態のため、流動比率と D/E は判定に使わず、自己資本比率を同業の中央値と比べています。
収益性 (TTM)
- 売上高
- $34M
- 売上成長率
- 785.1%
- 粗利率
- —
- 営業利益率
- —
- 純利益率
- 137.2%
- ROE
- 36.4%
- ROIC
- —
キャッシュフロー (TTM)
- 営業CF
- −$96M
- フリーCF
- —
- 営業CFマージン
- −282.4%
- 現金燃焼
- 判定不能
配当
- 配当総額(年間)
- $40M
- 配当性向
- 85.6%
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