
KGC
Kinross Gold制裁下のロシアからは早々に退き、カナダの高品位鉱床グレートベアに資金を振り向けた。規模より掘る場所の安全さを優先する判断が、同業との違いになっている。
ブラジルのパラカツ、モーリタニアのタシアスト、アラスカのフォートノックス、ネバダのラウンドマウンテンなど複数の鉱山で金と副産物の銀を産出する。産地を散らしてあるため、ひとつの鉱山の不調が全体を止めにくい。
金相場が下がれば利益は一気に細る。主力のひとつが治安や政情の読みにくいモーリタニアにあること、新しい鉱床を見つけられなければ産出が先細ることも重なる。
グレートベア取得のために借りた$1Bの融資を2025年2月に完済し、同年12月には満期前の$500Mの社債も返した。成長投資と借金の圧縮を同時に進めるのが、この会社の財務の癖だ。
収入の大きさは金の国際相場でほぼ決まる。掘り進むほど鉱石に含まれる金は薄くなるので、産出量を保てるかどうかも効いてくる。
この会社をどう読むか
金鉱山の会社を測るとき、産出量より先に見るべきは掘っている場所だ。Kinross Goldは1993年に3社が合併して生まれて以来、その顔ぶれを何度も入れ替えてきた。
2022年6月、ウクライナ侵攻を受けた制裁のさなかにロシアの事業を手放した。一方でカナダのグレートベア鉱床には借り入れまでして踏み込み、2024年の事前評価でその判断を裏づけ、2025年2月に借金を返し終えている。扱う商品は金ひとつだが、性格が出るのは相場観ではなく退き際と踏み込みの速さのほうだ。
財務データ
この銘柄は SEC の米ドル建て年次データが取得できないため、財務の数字を表示していません。 外国企業などで決算を米ドル以外の通貨で開示している場合、通貨を取り違えたまま 載せるより表示しない方が誠実だと考えています。原文は下の関連タブから SEC EDGAR で確認できます。
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