
LOMA
Loma Negra原料の採石から製造、配送まで自前で持つ、国内で唯一の全国展開企業だ。2005年からブラジル系のInterCementグループの傘下にあるが、この立場は変わっていない。地域に絞る競合とは、供給網の広さで一線を画す。
石灰石を焼いてセメントを作り、袋詰めまたはバルクで建設現場や生コン業者に売る。99年の歴史を持つLoma Negraのブランド名は、国内で「セメント」の代表例として通っている。この知名度が、2025年に出荷の57%を占めた袋詰め販売を支えている。左官用セメントの「Plasticor」や石灰も扱う。
通貨安と高インフレが同時に来ると、見かけの売上が伸びても実質の利益は削られる。建設は景気に敏感で、公共工事の削減や住宅需要の冷え込みがそのまま出荷量に響く。政府の規制で袋の規格変更を迫られるなど、当局の判断ひとつで追加の設備投資を強いられることもある。
需要の波に応じて生産量を調整しつつ、配当は維持する方針を貫く。2020年にパラグアイの持ち分会社を売却して得た資金を負債の返済と特別配当に回すなど、資産を身軽に保つ判断をしてきた。
アルゼンチンの建設需要と物価、そして通貨の安定に頼る。ペソ建ての売上は物価上昇でかさ上げされやすい一方、燃料などドル建ての費用は目減りしにくく、2025年は売上こそ立ったものの利益率が大きく削られた。
この会社をどう読むか
アルゼンチンでセメントの43.6%を売る最大手が、2025年に純利益率を22.0%から2.7%まで落とした。99年かけて「セメント」の代表例になったブランドを持つ会社でも、である。
ペソ建ての売上は物価上昇で膨らむのに、燃料などドル建ての費用は実質負担が軽くならない。規模の大きさが業績の安定に直結しない国であることを、この数字が語っている。
財務データ
この銘柄は SEC の米ドル建て年次データが取得できないため、財務の数字を表示していません。 外国企業などで決算を米ドル以外の通貨で開示している場合、通貨を取り違えたまま 載せるより表示しない方が誠実だと考えています。原文は下の関連タブから SEC EDGAR で確認できます。
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