
MNOV
MediciNova一つの候補薬を、神経の難病から代謝疾患まで横に広げて試す設計を採っている。的を一つに絞って資源を集中させる普通の創薬会社とは、逆向きの張り方だ。
承認された薬がないため製品の売上はなく、開発費は増資でまかなっている。MN-166(イブジラスト)を進行性多発性硬化症やALSなどの神経疾患で、MN-001(チペルカスト)を線維化や代謝の疾患で試験している段階にある。
進行性多発性硬化症は薬の効き目を確かめにくい領域で、良い結果が出ても次の段階へ進めないまま時間だけが過ぎる。同じ候補薬を複数の疾患で走らせている分、どこかで転べば計画全体が揺らぐ。開発が長引くほど増資が重なり、既存株主の持ち分は薄まる。
製造も販売も自前では持たず、人と金を臨床試験と承認申請に寄せている。増資でつなぎながら開発を続ける形が長く続いている。
臨床試験の結果と、その先にあるFDAの判断に依存する。MN-166は2017年のSPRINT-MS試験で脳萎縮の進行を偽薬比48%抑えたが、良い数字がそのまま承認に変わるわけではない。
この会社をどう読むか
MediciNovaがSPRINT-MS試験の好結果を発表したのは2017年で、それから何年も経つのに、いまだ売っている薬は一つもない。
この試験ではMN-166が脳萎縮の進行を偽薬比48%、障害の進行リスクを26%抑えたと報告されたが、承認にも上市にもたどり着いていない。神経疾患は効き目を証明しにくい領域で、良いデータの後に長い足踏みが続く。ここから先へ一歩進めるかどうかが、この会社の値打ちのほぼ全部を決める。
バランスシート (要約)
資産 $46M のうち、借金などの負債を引いて株主のものと言えるのは $42M(91%)。
本業は黒字だが、設備投資が大きく手元の現金は流出している段階
- 現金・現金同等物$31M
- 他の流動資産$185K
- 固定資産$15M
- 流動負債$4M
この判定で見た指標: 流動比率・自己資本比率。
収益性 (TTM)
- 売上高
- $410K
- 売上成長率
- —
- 粗利率
- —
- 営業利益率
- —
- 純利益率
- —
- ROE
- −28.9%
- ROIC
- —
キャッシュフロー (TTM)
- 営業CF
- −$10M
- フリーCF
- −$10M
- 営業CFマージン
- −2394.7%
- 現金ランウェイ
- 約3年
配当
無配
配当を出さず、稼いだお金を成長のための投資や借入の返済に充てる段階です。利益を会社の中で再投資して価値を伸ばすことを優先しています。
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