
MRCY
Mercury Systems過酷な環境に耐える設計と、40年かけて積み上げた処理基盤を、部品単位からシステム単位まで切り売りできる柔軟さで食い込んできた。米欧の防衛大手と各国政府を相手に、35カ国300超の計画に部品が入っている。
レーダーや電子戦、ミサイルなど300を超える防衛プログラムに、信号処理を担う基板やモジュールを組み込んで供給する。部品単体から統合システムまで、案件に応じた粒度で売れる幅の広さがそのまま受注の裾野になる。
受託開発は仕様の詰め直しや試験のやり直しで原価が膨らみやすく、赤字が続けば借入枠の条件にも跳ね返る。2024年度に約350人、2025年度にも約145人の人員削減に踏み切った身軽さは、裏返せば余力の薄さでもある。
性能の安定化、受注の拡大、粗利の改善、現金の回収という4点を経営の焦点に掲げ、2度の人員削減で固定費を絞った。国際市場向けの部門は英国やスペイン、スイスに拠点を置き、本社のあるマサチューセッツ州とは別建てで動かす。
国防予算そのものより、個々の装備計画が試作から量産へ進むタイミングに左右される。量産の立ち上がりが遅れれば、先に投じた開発費と工場の固定費だけが残る。
この会社をどう読むか
Mercury Systemsを語るとき欠かせないのが、2024年度に$137.6Mの純損失を出した過去だ。約350人の削減を含む立て直しを経て、2025年度は売上$912.0M、純損失$37.9Mまで戻した。
調整後EBITDAは同じ2年で$9.4Mから$119.4Mへ跳ね、量産の立ち上げが利益に効き始めた。支えるのは防衛仕様に磨いた信号処理基板の蓄積で、レーダーや電子戦の頭脳部分に入り込むほど契約は長期化する。
バランスシート (要約)
資産 $2.3B のうち、借金などの負債を引いて株主のものと言えるのは $1.5B(64%)。
開示から読める範囲では借金は軽い
- 現金・現金同等物$214M
- 他の流動資産$759M
- 固定資産$1.3B
- 流動負債$329M
この判定で見た指標: 流動比率・自己資本比率。
収益性 (TTM)
- 売上高
- $984M
- 売上成長率
- 7.9%
- 粗利率
- 28.6%
- 営業利益率
- 0.0%
- 純利益率
- −3.0%
- ROE
- −2.0%
- ROIC
- —
キャッシュフロー (TTM)
- 営業CF
- $102M
- フリーCF
- $68M
- 営業CFマージン
- 10.4%
- 現金燃焼
- なし(CFは流入)
配当
無配
配当を出さず、稼いだお金を成長のための投資や借入の返済に充てる段階です。利益を会社の中で再投資して価値を伸ばすことを優先しています。
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