MVST
Microvast Holdings量産の効く乗用車向けを避け、止まると現場ごと止まる用途に的を絞っている。急速充電と長い寿命、そして発火しない安全性を同時に求められる領域で、素材の配合から試験まで社内に抱える体制を強みにする。
正極材や電解液といった素材からセル、モジュール、パック、制御装置までを自社の技術で通して作り、バスや大型トラック、港湾機械、鉱山機械のOEMに売る。IVECOのeDailyや複数のバス車台に採用され、港湾ではKalmar、鉱山ではXCMGに供給してきた。
中国勢を筆頭に電池は値下げ競争が苛烈で、規模で劣る分だけ価格交渉で押される。電動商用車の普及が想定より遅ければ工場の稼働率が上がらず、採算の重さがそのまま残る。赤字が続く間の資金は増資に頼りがちで、株式は薄まる。
生産をアジア太平洋に残したまま、欧州と北米へ売り先を広げる二段構え。利益がまだ出ておらず、稼ぎを株主に配る段階にない。据え置き型の蓄電への横展開で、商用車の需要の波だけに賭けない形を探っている。
商用車の電動化がどこまで進むかと、OEMの採用をいくつ勝ち取れるかの二つで先が決まる。近年は据え置き型の蓄電にも売り先を広げており、業界予測では設置容量が2025年から2035年まで年率23%で伸びるとされる、この市場を取れるかが次の柱になる。
この会社をどう読むか
Microvast Holdings の電池が積まれるのは乗用車ではない。路線バス、大型トラック、港湾のクレーン、鉱山のダンプ。一日中酷使され、途中で止まると現場そのものが止まる乗り物が相手だ。
だから求められるのは航続距離より、急速充電と長い寿命、そして発火しない安全性になる。正極材や電解液からセル、パック、制御装置までを一貫して自社で設計し、IVECOのeDailyや各種バス車台、港湾のKalmar、鉱山のXCMGに供給してきた。ただし電池は中国勢を中心に値下げ競争が続く分野で、工場の稼働率を採算に乗るところまで引き上げられるかが分かれ目になる。
バランスシート (要約)
資産 $1B のうち、借金などの負債を引いて株主のものと言えるのは $411M(41%)。
借金と支払い余力のバランスが良く、黒字も安定
- 現金・現金同等物$105M
- 他の流動資産$344M
- 固定資産$557M
- 流動負債$488M
- 長期借入金$13M
- 短期借入金$93M
この判定で見た指標: 流動比率・自己資本比率・D/E。
収益性 (TTM)
- 売上高
- $428M
- 売上成長率
- 12.6%
- 粗利率
- 28.6%
- 営業利益率
- 1.6%
- 純利益率
- −6.8%
- ROE
- −7.1%
- ROIC
- 1.1%
キャッシュフロー (TTM)
- 営業CF
- $76M
- フリーCF
- $56M
- 営業CFマージン
- 17.8%
- 現金燃焼
- なし(CFは流入)
配当
無配
配当を出さず、稼いだお金を成長のための投資や借入の返済に充てる段階です。利益を会社の中で再投資して価値を伸ばすことを優先しています。
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