
NNDM
Nano Dimension同業の多くが一つの製法に絞る中、この会社は積層電子部品から表面実装、樹脂造形まで複数の製法を1社に集めた。品ぞろえの広さは強みだが、同時に統合コストという別の重荷でもある。
稼ぎの柱は一つではない。削らず積み上げて電子部品を作る自社のDragonFlyに、買収で加わった表面実装装置のEssemtec、産業用3DプリンタのMarkforgedが並ぶ。売り先は航空宇宙や防衛、医療といった産業分野だ。装置そのものより、消耗材料と保守契約の積み上がりが利益率を支える。
買収した会社が軒並みうまくいっているわけではない。Desktop Metalは買収からわずか3ヶ月後の2025年7月に破産手続きに入り、オランダ子会社のAdmatecとFormatecも同年4月に破産した。買収の目利きそのものが問われる局面が繰り返し起きている。
厚い手元現金を強みに、2021年から活発な買収で規模を追ってきた。同業Stratasysへ敵対的な買収を仕掛けた時期もある。2025年以降は方針を転じ、回収の見込みが薄い製品ラインを閉じる絞り込みに入っている。
試作や小ロット生産の需要が装置の販売を左右し、加えて買収した各事業をどこまで一つの会社として回せるかに依存する。2025年に買収したDesktop MetalとMarkforgedの統合の巧拙が、当面の業績を大きく動かす。
この会社をどう読むか
Nano Dimensionは2016年、電子基板を削り出さずに積み重ねて作る3Dプリンタの会社としてナスダックに上場した。いまの姿はそれとはだいぶ違う。2021年から製造装置まわりの会社を次々に買い集め、1社では説明しきれない連合体になった。
問題は、買った会社の消化がうまくいっていないことだ。買収した会社のうち二つは2025年のうちに事業を終え、期待をかけたDesktop Metalも買収からほどなく破産手続きに入った。装置と技術は幅広くそろったが、それを1つの会社として黒字に持ち込めるかは、まだ証明の途中にある。
バランスシート (要約)
資産 $638M のうち、借金などの負債を引いて株主のものと言えるのは $552M(86%)。
本業は赤字で現金を減らしている段階。黒字化の道筋が焦点
- 現金・現金同等物$205M
- 他の流動資産$321M
- 固定資産$112M
- 流動負債$52M
この判定で見た指標: 流動比率・自己資本比率。
収益性 (TTM)
- 売上高
- $102M
- 売上成長率
- 77.3%
- 粗利率
- 33.5%
- 営業利益率
- −137.0%
- 純利益率
- −286.3%
- ROE
- −53.1%
- ROIC
- —
キャッシュフロー (TTM)
- 営業CF
- —
- フリーCF
- —
- 営業CFマージン
- —
- 現金燃焼
- 判定不能
配当
無配
配当を出さず、稼いだお金を成長のための投資や借入の返済に充てる段階です。利益を会社の中で再投資して価値を伸ばすことを優先しています。
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