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NanoViricidesワクチンや抗体薬がウイルスの表面を狙うのに対し、こちらは細胞側の受け皿を模した粒子でウイルスをおびき寄せる。表面が変異しても取りつく先までは変えられないという読みが、設計の根にある。二つ目の候補NV-HHV-1は、帯状疱疹の塗り薬としてFDAへの治験薬申請の材料を整えた。
承認薬も売上も無く、主力候補NV-387の治験を進めること自体が今の事業だ。多くのウイルスが細胞に取りつく際に共通して使う糖鎖を模した設計で、コロナやRSV、インフルエンザ、天然痘とサル痘の仲間、はしかの動物実験で効果が出ている。
2005年の設立から20年が経つが、承認された薬は一つも無く、顧客も製品も売上も無いと10-Kが明記している。第II相の結果が思わしくなければ、20年分の開発費がそのまま失われる。研究費は増資で賄うほかなく、株数は増え続ける。
設計と合成から動物実験、cGMP相当の製造と充填まで、コネチカット州の自社施設で一通り抱えている。臨床段階の小さな会社としては珍しく、外注に出さず手元で回す構えを続けている。
治験の結果と当局の承認がすべてだ。NV-387は健常者を対象にした第Ia/Ib相の安全性試験を終え、次は患者での有効性を確かめる第II相に進む段階にある。その実施費用をどう賄うかが目先の課題になる。
この会社をどう読むか
「ウイルスを壊す薬」と聞くと抗体医薬のような仕組みを思い浮かべるが、NanoViricidesがやっているのは搦め手だ。多くのウイルスが細胞に取りつくときに共通して使う糖鎖の構造を粒子で模し、それを本物の細胞と誤認させて捕らえる。
共通の着地点を模すという発想のおかげで、主力のNV-387はコロナからはしかまで幅広く動物実験で効いている。健常者での安全性試験も終えた。ただし20年で承認薬はまだゼロで、次の第II相と、それを支える資金の確保がこの会社の本番になる。
バランスシート (要約)
資産 $9M のうち、借金などの負債を引いて株主のものと言えるのは $8M(85%)。
本業は黒字だが、設備投資が大きく手元の現金は流出している段階
- 現金・現金同等物$2M
- 他の流動資産$112K
- 固定資産$7M
- 流動負債$1M
この判定で見た指標: 流動比率・自己資本比率。
収益性 (TTM)
- 売上高
- $0
- 売上成長率
- —
- 粗利率
- —
- 営業利益率
- —
- 純利益率
- —
- ROE
- −125.9%
- ROIC
- —
キャッシュフロー (TTM)
- 営業CF
- −$8M
- フリーCF
- −$9M
- 営業CFマージン
- —
- 現金ランウェイ
- 1年未満
配当
無配
配当を出さず、稼いだお金を成長のための投資や借入の返済に充てる段階です。利益を会社の中で再投資して価値を伸ばすことを優先しています。
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