PASG
Passage Bio症状を和らげるだけの薬ではなく、欠けている遺伝子そのものを一度の投与で脳に補う、根治を狙う設計を選んでいる。脳槽内への直接投与は全身に薬を回すより低い用量で済み、副作用を抑えられるという理屈に基づく。
主力候補PBFT02は、欠けているプログラニュリンという蛋白質の遺伝子をウイルスに載せ、脳を包む髄液へ直接注ぐ「脳槽内投与」で脳と脊髄に広く届ける設計。承認薬はまだなく、前頭側頭型認知症の患者を対象にした試験で価値を積み上げている。
ウイルスを運び手にする遺伝子治療は、体の拒絶反応や想定外の副作用が出る危うさが他の薬より大きく、試験でつまずけば候補の価値がほぼ消える。対象となる患者数がもともと少なく、承認されても市場は限られる。
限られた手元資金をPBFT02の臨床試験と脳への届け方の磨き込みへ集中させ、先に進めていた小児向け3本はジェマ社へ導出して開発費を切り離した。手を広げず一点に賭ける配分を選んでいる。
PBFT02がFTD-GRN患者の試験で効果と安全性を示せるかが最優先で、脳槽内投与という運び方が想定通り働くかにかかる。ハンチントン病などの後続候補はジェマ社との提携頼みで、開発資金は増資で賄っている。
この会社をどう読むか
Passage Bioは、認知症や神経の難病に挑む数あるバイオ企業の一つに見えるが、狙っている投与の仕方に会社の個性が出ている。薬を血管ではなく脳を包む髄液の中に直接注ぐ経路で、欠けた遺伝子を脳と脊髄へ広く届けようとしている。
主力候補PBFT02が対象とするのは、プログラニュリンという蛋白質が足りずに起こる前頭側頭型認知症で、いまのところ進行を止める薬は存在しない。試験が一つ進むごとに株価が大きく動く、開発初期特有の値動きの荒さを覚悟して読む銘柄になる。
バランスシート (要約)
資産 $62M のうち、借金などの負債を引いて株主のものと言えるのは $19M(30%)。
開示から読める範囲ではおおむね健全
- 現金・現金同等物$46M
- 他の流動資産$1M
- 固定資産$15M
- 流動負債$23M
この判定で見た指標: 流動比率・自己資本比率。
収益性 (TTM)
- 売上高
- —
- 売上成長率
- —
- 粗利率
- —
- 営業利益率
- —
- 純利益率
- —
- ROE
- −242.7%
- ROIC
- —
キャッシュフロー (TTM)
- 営業CF
- −$32M
- フリーCF
- —
- 営業CFマージン
- —
- 現金燃焼
- 判定不能
配当
無配
配当を出さず、稼いだお金を成長のための投資や借入の返済に充てる段階です。利益を会社の中で再投資して価値を伸ばすことを優先しています。
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