SAFE
Safehold土地から生まれる価値を、安定した地代と将来の値上がり益という二つの証券に切り分ける設計はREITではほとんど例がない。ただし会社は、この設計が市場に理解されない可能性も認めている。
建物が建つ敷地の土地部分だけを取得し、建物の持ち主へ超長期で貸して地代を受け取る。多くの契約では物価連動の増額が組み込まれ、11〜21年目あたりから累積の物価上昇を振り返って賃料を上げる。ただし上げ幅には3.0〜3.5%程度の上限がある。
金利が上がれば調達費が地代を圧して利ざやが縮む。借り手が経営難に陥れば地代の取りはぐれが起きる。会社自身、地代を受け取る普通株主とCaret保有者の間で利害が食い違う場面がありうると開示している。
経営陣自身がCaretユニットを保有し、普通株主と並ぶ当事者になっている。性格の異なる二つの請求権を同時に抱えながら、金利局面を見て土地の取得と資金調達を調整する。
借入金利と地代の差が利益になるため、資金調達の条件が重要条件になる。土地だけを借りたい建物所有者がどれだけいるかという需要側と、既存借入の借り換え条件も同じくらい重い。
この会社をどう読むか
Safeholdの珍しさは、何に投資しているかではなく、その果実を誰に配るかにある。土地を貸して受け取る地代は普通株主のものだが、土地そのものが値上がりして生まれる利益はCaretという別のユニットの保有者に回る。ひとつの資産を、性格の違う二つの証券に切り分けた形だ。
貸す相手は集合住宅やオフィス、ホテルの建物所有者だ。ホテル5棟をまとめた契約では、年間売上が約$81.4Mを超えた分の7.5%を歩合の地代として受け取る。ただし2025年に実際に入った歩合地代は$3.9Mにとどまった。借りた金で土地を買い、地代との差で稼ぐ形だけに、金利水準が上下するたびに利ざやが直接削られる点は覚えておきたい。
バランスシート (要約)
資産 $7.2B のうち、借金などの負債を引いて株主のものと言えるのは $2.4B(33%)。
同業の平均並みの水準。大きな不安はない
- 現金・現金同等物$22M
- 長期借入金$4.6B
この判定で見た指標: 自己資本比率・D/E。在庫や売掛を持たない賃貸業のため流動比率は判定に使わず、借入の重さは同業の D/E の中央値と比べています。
収益性 (TTM)
- 売上高
- $386M
- 売上成長率
- 5.4%
- 粗利率
- —
- 営業利益率
- 26.2%
- 純利益率
- 29.7%
- ROE
- 4.8%
- ROIC
- 1.1%
キャッシュフロー (TTM)
- 営業CF
- $48M
- フリーCF
- —
- 営業CFマージン
- 12.4%
- 現金燃焼
- 判定不能
配当
- 配当総額(年間)
- $51M
- 配当性向
- 44.5%
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