SCLX
Scilex Holding麻薬に頼らない痛み止めを3つ市場に出している点で、開発段階の同業とは一線を画す。それ以上に目を引くのは、稼いだ資金でビットコインを買い増すという製薬会社らしからぬ方針のほうだ。
貼り薬のZTlido、片頭痛の飲み薬ELYXYB、痛風の飲み薬GLOPERBAという、承認済みの3つの非麻薬性の痛み止めを売っている。医師に処方してもらい保険から支払いを受ける、ふつうの製薬会社の稼ぎ方だ。坐骨神経痛向けの注射剤など、開発中の候補も3つ抱える。
承認された薬を広く処方される段階へ運ぶには多額の宣伝と販売費がかかり、この会社はまだ黒字化していない。重い借入を抱え、金利の負担が利益を圧迫する。痛み止めとは無関係な暗号資産の保有は、相場が下がればもう一段の打撃になる。
痛み止めの処方拡大と暗号資産の積み増しを同時に掲げる経営で、株主への還元には回していない。借入への依存が重く、資金調達は増資や暗号資産絡みの取引にも及ぶ。
3つの製品がどれだけ処方され、保険から支払いを受けられるかが収入の実体を決める。加えてビットコインやイーサリアムを長期資産として買い増す方針を掲げており、暗号資産の相場も財務に直接響く。
この会社をどう読むか
Scilex Holdingは、麻薬に頼らない痛み止めをすでに3つ承認・販売している珍しい段階の会社だ。だが説明はそこで終わらない。稼いだ資金の一部をビットコインやイーサリアムの長期保有に回す方針を掲げ、痛み止めの会社という枠を自ら踏み出した。
貼り薬のZTlido、片頭痛のELYXYB、痛風のGLOPERBAを医師に処方してもらって稼ぐ事業自体は、ふつうの製薬会社の形をしている。ただし重い借入を抱えたまま黒字化できていない財務に、相場の動く暗号資産の保有が重なった。読み解く軸が2つに増えた会社だ。
バランスシート (要約)
資産 $365M を負債が上回る債務超過の状態。
負債が資産を上回る債務超過。営業利益が支払利息に届いていない
- 現金・現金同等物$5M
- 他の流動資産$33M
- 固定資産$327M
- 流動負債$484M
- 短期借入金$83M
この判定で見た指標: 自己資本比率・利息カバー率 (営業利益が支払利息の何倍か)。
収益性 (TTM)
- 売上高
- $30M
- 売上成長率
- −46.5%
- 粗利率
- 415.8%
- 営業利益率
- —
- 純利益率
- —
- ROE
- —
- ROIC
- —
キャッシュフロー (TTM)
- 営業CF
- $4M
- フリーCF
- $4M
- 営業CFマージン
- 12.6%
- 現金燃焼
- なし(CFは流入)
配当
無配
配当を出さず、稼いだお金を成長のための投資や借入の返済に充てる段階です。利益を会社の中で再投資して価値を伸ばすことを優先しています。
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