SDGR
Schrodinger計算科学の道具を売る側でありながら、同じ道具を自社の創薬にも使い、売る側と使う側を同時にやっている。ソフトだけを売る競合や、実験だけを頼りにする創薬企業とは、稼ぎ方の設計が違う。
稼ぎ方は二つに分かれる。ひとつは分子設計ソフトを製薬・材料メーカーに使用料の形で貸すライセンス収入、もうひとつは大手製薬との共同研究や自社発の候補を育てて得る創薬関連の収入だ。ソフトの使用料は比較的安定して積み上がる一方、創薬側は開発の進み具合次第で収益が大きく振れる。
計算で絞り込んだ候補が臨床試験で結果を出せなければ、ソフトそのものの説得力が落ちる。大手との提携契約には、対象となる分子を自社単独では手がけられなくする条項があり、提携が切れればその領域で動けたはずの時間ごと失う。
ライセンス収入で足元を支えながら、大手製薬との共同研究や自社パイプラインに研究費を投じる、二正面で資源を配分する経営を続けている。
コロンビア大学など外部からのライセンス契約と、Novartisのような大手製薬との共同研究契約が続くかどうかに依存する。契約の解釈をめぐる紛争が起きたり、提携先との関係が崩れたりすると、ソフトの独占的な立場も、共同開発中の候補の権利も同時に揺らぐ。
この会社をどう読むか
Schrodinger は、製薬会社に計算ソフトを売るIT企業に見える。だが同じ技術で自社でも薬の候補を育てており、道具の売り手と使い手を兼ねている。
大手製薬との共同研究では、対象分子を自社単独では追えなくする取り決めを受け入れており、提携先との関係のもつれが両方の事業に響く。ソフトの使用料は比較的安定して積み上がる一方、自社創薬は臨床試験の結果ひとつで評価が大きく動く。
バランスシート (要約)
資産 $726M のうち、借金などの負債を引いて株主のものと言えるのは $364M(50%)。
本業は赤字で現金を減らしている段階。黒字化の道筋が焦点
- 現金・現金同等物$231M
- 他の流動資産$289M
- 固定資産$207M
- 流動負債$189M
この判定で見た指標: 流動比率・自己資本比率。
収益性 (TTM)
- 売上高
- $256M
- 売上成長率
- 23.3%
- 粗利率
- 55.7%
- 営業利益率
- −65.2%
- 純利益率
- −40.4%
- ROE
- −28.4%
- ROIC
- —
キャッシュフロー (TTM)
- 営業CF
- $14M
- フリーCF
- $12M
- 営業CFマージン
- 5.4%
- 現金燃焼
- なし(CFは流入)
配当
無配
配当を出さず、稼いだお金を成長のための投資や借入の返済に充てる段階です。利益を会社の中で再投資して価値を伸ばすことを優先しています。
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