SLDP
Solid Power電池セルの量産を自ら担わず、電解質という部材の供給と技術のライセンスに徹する分業型のモデルを取っている。セルまで一貫して手がける競合とは、必要な設備投資の規模も背負うリスクの種類も異なる。
電池セルの量産はせず、液体の電解質の代わりになる硫化物系の固体材料を作って売ることに絞っている。BMWやSamsung SDI、SK Onといった大手に試作品を渡して仕様をすり合わせる段階で、まとまった販売収入はまだ立っていない。
全固体電池は優位が語られて久しいのに、量産へ持ち込めた会社はまだない。提携先が独自路線へ切り替えれば部材だけを供給する前提が崩れ、売上が立たないまま設備投資だけが先行する期間が延びる。
パイロット生産ラインの立ち上げと助成契約の履行を優先し、提携先から返ってくる評価を電解質の改良に回している。量産設備への投資より先に技術の実証を置く順序を、いまも崩していない。
米エネルギー省から2025年1月に最大$50Mの助成契約を得て、連続生産方式の電解質パイロットラインを整備している。この契約には$60Mの自己負担が伴い、助成金が計画通り出るかどうかが開発の進み方を決める。
この会社をどう読むか
Solid Powerは電池会社と名乗りながら、電池そのものを大量に作るつもりがない。狙いは、いまのリチウムイオン電池が使う燃えやすい液体の電解質を硫化物系の固体材料に置き換え、その部材だけを組み立て側の大手へ供給することにある。
2025年1月には米エネルギー省から連続生産方式のパイロットラインに向けて最大$50Mの助成契約を取り付けたが、自己負担も$60Mに上る。電解質の性能を提携先のセル開発にどう反映させるかという技術のすり合わせが事業の実質であり、量産して売る段階にはまだ遠い。収益より前に、技術が「使える」と証明できるかどうかがすべてを決める会社だ。
バランスシート (要約)
資産 $455M のうち、借金などの負債を引いて株主のものと言えるのは $416M(91%)。
本業は赤字で現金を減らしている段階。手元現金は約1年未満分
- 現金・現金同等物$22M
- 他の流動資産$246M
- 固定資産$188M
- 流動負債$17M
この判定で見た指標: 流動比率・自己資本比率。
収益性 (TTM)
- 売上高
- $22M
- 売上成長率
- 8.0%
- 粗利率
- —
- 営業利益率
- −463.7%
- 純利益率
- −429.5%
- ROE
- −22.5%
- ROIC
- —
キャッシュフロー (TTM)
- 営業CF
- −$73M
- フリーCF
- −$84M
- 営業CFマージン
- −337.5%
- 現金ランウェイ
- 1年未満
配当
無配
配当を出さず、稼いだお金を成長のための投資や借入の返済に充てる段階です。利益を会社の中で再投資して価値を伸ばすことを優先しています。
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