
SPIR
Spire Global海運データという収益源をあえて手放し、気象・航空データと宇宙関連サービスに絞り込んだ判断は、多角化を続ける同業他社とは逆の選択。売却で得た資金でL3Harris社との係争と有利子負債を同時に片づけ、身軽な状態から立て直しを図っている。
多数の小型衛星を自社で設計・製造・運用し、気象や航空機の動き、電波の妨害の検知といったデータを、政府機関や企業に月ぎめの契約や個別契約で提供する。かつては海運データも大きな柱だったが、2025年にその事業をKpler社に売却し、今は気象と航空、宇宙関連サービスに事業を絞っている。
衛星の故障や打ち上げの失敗は、データを集める力を直接損なう。海運事業の売却で借金は減ったものの、事業の幅も同時に狭まったため、残る気象・航空データの需要が落ち込めば影響を吸収しにくい。政府向け契約への依存も大口顧客の集中を招く。
事業を広げるより先に、売れる事業を売って借金を消すという順番を選んだ。手元に残したのは衛星網そのもので、財務の立て直しと運用の継続に経営の重心が寄っている。
衛星群を故障なく維持し続けられるかと、気象・航空データや宇宙関連サービスの契約をどれだけ積み増せるかに収益がかかっている。政府機関の予算配分の変化も、需要を動かす要因になる。
この会社をどう読むか
Spire Globalは2025年4月まで、気象データに加えて海運データも扱う衛星会社だった。その海運事業をKpler社に売り払い、事業の幅をあえて狭めた。
売却で得た資金は、L3Harris社との係争の決着と、抱えていた借金の返済に充てられた。衛星網そのものは一切売っていないため、集める力を残したまま、売る商品の種類だけを減らした形になる。狭くなった代わりに身軽になった会社である。
バランスシート (要約)
資産 $211M のうち、借金などの負債を引いて株主のものと言えるのは $113M(54%)。
本業は赤字で現金を減らしている段階。手元現金は約1年未満分
- 現金・現金同等物$25M
- 他の流動資産$69M
- 固定資産$117M
- 流動負債$72M
この判定で見た指標: 流動比率・自己資本比率。
収益性 (TTM)
- 売上高
- $72M
- 売上成長率
- −35.2%
- 粗利率
- 40.8%
- 営業利益率
- −134.1%
- 純利益率
- 71.7%
- ROE
- 45.4%
- ROIC
- —
キャッシュフロー (TTM)
- 営業CF
- −$60M
- フリーCF
- −$93M
- 営業CFマージン
- −83.6%
- 現金ランウェイ
- 1年未満
配当
無配
配当を出さず、稼いだお金を成長のための投資や借入の返済に充てる段階です。利益を会社の中で再投資して価値を伸ばすことを優先しています。
SPIR の掲示板
ログイン状態を確認しています…
読み込み中…