TECX
Tectonic TherapeuticヒトのGPCRは800を超えるが、承認薬の標的になったのは12%ほどで、生物学的製剤に至っては3件しかない。ハーバード大学医学部で生まれた酵母を使う探索技術を土台に、この空白を狙う。
まだ売上はない。GEODeと名付けた自社の探索技術でGPCRに結合する抗体やタンパク質を見つけ出し、治験を進めて価値を積む段階にあり、運転資金は増資などで賄っている。
治験が期待どおりに出なければ、開発中の薬が2本しかない分だけ打撃は大きい。GPCRは細胞膜から取り出すと形が崩れやすく、抗体を作ること自体が長く難所とされてきた。
従業員60人のうち48人が研究開発という、探索と治験に人を寄せた小さな編成。売上がないため資金調達と治験の進み具合が経営そのもので、株主還元は視野に入らない。
主力TX45の第2相試験と、続くTX2100の第1相試験がどう出るかにほぼ全てが乗る。どちらも2026年に速報が出る予定で、それまで手元資金を保てるかが同時に問われる。
この会社をどう読むか
承認済みの薬の3割超が狙う標的でありながら、そのほとんどは低分子で作られている。細胞膜に埋まったGPCRという受容体は取り出すと形が崩れやすく、抗体で狙うのが難しかったからだ。Tectonic Therapeuticはそこに正面から挑む会社だ。
主力のTX45は、妊娠中に増えるホルモンであるリラキシンの受容体を活性化させ、心不全に伴う肺高血圧を狙う。承認薬が一つもない領域だ。もう一本のTX2100は、やはり承認薬のない遺伝性出血性末梢血管拡張症を対象にする。どちらも2026年に治験の速報が出る予定で、この年に会社の評価がまとめて決まる。
バランスシート (要約)
資産 $261M のうち、借金などの負債を引いて株主のものと言えるのは $251M(96%)。
本業は黒字だが、設備投資が大きく手元の現金は流出している段階
- 現金・現金同等物$254M
- 他の流動資産$4M
- 固定資産$4M
- 流動負債$10M
この判定で見た指標: 流動比率・自己資本比率。
収益性 (TTM)
- 売上高
- —
- 売上成長率
- —
- 粗利率
- —
- 営業利益率
- —
- 純利益率
- —
- ROE
- −29.5%
- ROIC
- —
キャッシュフロー (TTM)
- 営業CF
- −$60M
- フリーCF
- −$60M
- 営業CFマージン
- —
- 現金ランウェイ
- 約4年
配当
無配
配当を出さず、稼いだお金を成長のための投資や借入の返済に充てる段階です。利益を会社の中で再投資して価値を伸ばすことを優先しています。
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