TELA
TELA Bio人工繊維の網ではなく、生体由来の組織とポリマーを重ねた点で、安価な合成メッシュとは素材から違う。BRAVO試験で24ヶ月時点の再発率2.6%という数字を得ており、これが外科医を説得する材料になっている。
主力のOviTexは、ヒツジの第一胃の組織にポリマーを重ねて強度を出した補強材で、腹壁ヘルニアの修復に使う。乳房再建には別系統のOviTex PRSを当て、外科医と病院への直接販売で売る。手術のたびに消えていく消耗品なので、採用が広がるほど繰り返しの注文が積み上がる。
Aroaとの関係が切れれば、供給と承認を同時に失いかねない。体内に埋め込む機器である以上、不具合は訴訟と信用の毀損に直結する。研究開発と外科医への営業が先に出ていくため黒字化は遠く、増資を重ねてきたぶん株数は増えやすい。
資金の行き先は臨床データの蓄積と、外科医に使い方を覚えてもらうための教育活動で、株主への還元はまだ先の話になる。Aroaとの製造・承認の関係を保ったまま、適応の広がりと海外展開を積み増す段階にある。
ヘルニア向けOviTexの510(k)承認は製造委託先のAroaが保有し、自社の名義はOviTex PRS側にとどまる。この製造と承認の関係が続くこと、外科医が手術でOviTexを選ぶこと、保険の支払い基準が変わらないことの三つに収入がぶら下がっている。
この会社をどう読むか
TELA Bioが売るOviTexは、ヒツジの組織にポリマーを重ねた補強材だ。ただし、この製品を米国で売るためのFDA承認の名義を持っているのは、TELA Bio自身ではなく製造委託先のAroaである。
承認を人に預けたまま、この会社が自前で積み上げてきたのは臨床の実績だった。BRAVO試験の24ヶ月再発率2.6%を強みに外科医への採用を広げ、研究開発と教育に資金を注ぎ続けている。裏返せば、Aroaとの関係が切れた日に供給も承認も同時に失うということでもある。
バランスシート (要約)
資産 $81M のうち、借金などの負債を引いて株主のものと言えるのは $6M(8%)。
本業は赤字で現金を減らしている段階。手元現金は約2年分
- 現金・現金同等物$51M
- 他の流動資産$25M
- 固定資産$6M
- 流動負債$18M
- 長期借入金$56M
この判定で見た指標: 流動比率・自己資本比率・D/E。
収益性 (TTM)
- 売上高
- $80M
- 売上成長率
- 15.8%
- 粗利率
- 67.7%
- 営業利益率
- −42.0%
- 純利益率
- −48.4%
- ROE
- −615.1%
- ROIC
- −43.0%
キャッシュフロー (TTM)
- 営業CF
- −$28M
- フリーCF
- −$29M
- 営業CFマージン
- −35.2%
- 現金ランウェイ
- 約2年
配当
無配
配当を出さず、稼いだお金を成長のための投資や借入の返済に充てる段階です。利益を会社の中で再投資して価値を伸ばすことを優先しています。
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