THRY
Thryv Holdings電話帳時代からの顧客名簿という、ゼロから営業しなくてよい乗り換え先の母集団を持っている。新規開拓で契約を積む中小企業向けソフトの会社に、この出発点はない。
約23万社の中小企業に、集客から顧客管理、予約、決済、請求までを一つにまとめたThryv Platformを定額で提供する。もう一方のMarketing Servicesは印刷とデジタル広告の旧事業で、新規投資を絞って現金を回収しながら畳んでいく。
旧事業の減り方がSaaSの積み上がりを上回れば、全体の売上は縮む。中小企業向けソフトは競合が多く、値段でしか比べてもらえなくなると利幅が削られる。
旧事業を2028年末に終えると決めたうえで、そこまでの現金を最大化しながらSaaSへ資源を移している。畳む事業の投資を絞り、伸ばす側に寄せる配分がはっきりしている。
旧事業の顧客をどれだけソフトの契約者として引き止められるかで先が決まる。買収で取り込んだKeapの顧客管理機能をどこまで一つの画面に溶かし込めるかも、乗り換えの速さに効く。
この会社をどう読むか
Thryv Holdingsが最後の紙の電話帳を刷るのは2028年12月の予定で、終わりの月まで先に見えている。
そこまでの数年で、約23万社の中小企業という顧客名簿を、集客や予約、請求をひとまとめにしたSaaSへ移し替えなければならない。旧事業の売上は毎年落ちるため、乗り換えが遅れればその分だけ全体が縮む。契約者数の増え方と旧事業の減り方、この二つの速度差だけが会社の行き先を示す。
バランスシート (要約)
資産 $689M のうち、借金などの負債を引いて株主のものと言えるのは $218M(32%)。
借金と支払い余力は並の水準。大きな不安はない
- 現金・現金同等物$11M
- 他の流動資産$168M
- 固定資産$510M
- 流動負債$180M
- 長期借入金$236M
- 短期借入金$18M
この判定で見た指標: 流動比率・自己資本比率・D/E。
収益性 (TTM)
- 売上高
- $785M
- 売上成長率
- −4.7%
- 粗利率
- 67.9%
- 営業利益率
- 7.2%
- 純利益率
- 0.0%
- ROE
- 0.1%
- ROIC
- 9.5%
キャッシュフロー (TTM)
- 営業CF
- $64M
- フリーCF
- $31M
- 営業CFマージン
- 8.1%
- 現金燃焼
- なし(CFは流入)
配当
無配
配当を出さず、稼いだお金を成長のための投資や借入の返済に充てる段階です。利益を会社の中で再投資して価値を伸ばすことを優先しています。
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