TRST
TrustCo Bank Corp NY業務の幅を広げないことを何十年も続けてきた銀行である。フロリダや近隣の州にも店舗を持つが、地盤はあくまでニューヨーク州北部で、複雑な金融商品にも手を出さない。
ニューヨーク州北部を地盤に店舗網を構え、個人から集めた預金を持ち家向けの住宅ローンに回して利ざやを得る。信託や資産管理の手数料も併せ持つが、収益の大半はこの預金と住宅ローンの組み合わせから出る。2025年末の総資産は$6.4B、預金は$5.6Bだった。
金利が急に動けば、預金と住宅ローンの利ざやはすぐ縮む。収益源が住宅ローンに寄っている分、地元の住宅市況が冷えれば直に響く。店舗をニューヨーク州北部に集中させており、その地域経済の浮き沈みから逃れる術がない。
拡大より維持を選ぶ経営で、店舗と業務の幅を絞って費用を切り詰め、堅実な利益を積み上げる。稼いだ現金は配当として株主に返し続けている。
利ざやの厚みは金利の水準しだいで、預金の調達費用と住宅ローンの利回りの差がそのまま利益になる。地元で持ち家を買う人が減れば、貸す先そのものが減る。ネット専業や大手が高い金利で預金を集めるなか、安い預金をつなぎ留められるかも問われる。
この会社をどう読むか
TrustCo Bank Corp NYの源流は、ニューヨーク州スケネクタディの信託会社にさかのぼる。1981年にその持株会社として設立され、いまも地盤は州北部から動いていない。
2025年末の総資産は$6.4B、預金は$5.6B。大手に比べれば小さいが、預金を集めて住宅ローンに回すという型を変えずに済ませてきた結果でもある。規模を追わない銀行が何で利益を守るのかを、素直に見せてくれる一社だ。
バランスシート (要約)
資産 $6.4B のうち、借金などの負債を引いて株主のものと言えるのは $687M(11%)。
自己資本比率は同業の中央値を下回るが、極端に薄くはない
- 現金・現金同等物$730M
- 短期借入金$120M
この判定で見た指標: 自己資本比率。預金や保険の準備金が負債に立つ業態のため、流動比率と D/E は判定に使わず、自己資本比率を同業の中央値と比べています。
収益性 (TTM)
- 売上高
- —
- 売上成長率
- —
- 粗利率
- —
- 営業利益率
- —
- 純利益率
- —
- ROE
- 8.9%
- ROIC
- —
キャッシュフロー (TTM)
- 営業CF
- $58M
- フリーCF
- $46M
- 営業CFマージン
- —
- 現金燃焼
- なし(CFは流入)
配当
- 配当総額(年間)
- $28M
- 配当性向
- 45.2%
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