VATE
INNOVATE事業の組み替えを自社の判断だけで決められない点が、普通の持株会社と違う。貸し手との約束が先にあり、経営はその期限に合わせて動く立場に置かれている。
収益のほとんどは鉄骨建設のDBM Globalが稼ぐ。ビルや工場の構造鉄骨を設計から施工まで一括で請け負う会社群だ。放送のHC2 Broadcastingは米国本土とプエルトリコで地上波局を運営し、医療開発のPansendは支出側に回る。
買い手が付かない、あるいは安値でしか売れないと、債務の返済原資が足りなくなる。売却が終わるまでは建設の受注も景気に振られ、業績と資産価値の両方が読みにくいままになる。
いまの経営の主たる仕事は買い手探しと条件交渉、そして債務の管理である。2025年末で正社員3,587人とパート151人を抱え、その大半は鉄骨建設の現場で働く。
2025年第3四半期の借換えで債務契約に加わった期限付きの条項が、建設と放送の売却手続きを縛っている。株主の取り分は、この二事業がいつ誰にいくらで渡るかでほぼ決まる。
この会社をどう読むか
INNOVATEを「多角化した中堅企業」として読むと、いま起きていることを見落とす。
2025年第3四半期の借換えで、建設と放送を売りに出すという条項が債務契約に書き加えられた。経営陣はすでに両事業の売却手続きを始めており、これが終われば残るのは医療開発を中心とした小さな持株会社になる。売却の値段と時期が、そのまま株主の手取りになる会社だと考えたほうがいい。
バランスシート (要約)
資産 $950M を負債が上回る債務超過の状態。
負債が資産を上回る債務超過。営業利益が支払利息に届いていない、自由に使える現金で借金を約4.7年で返せる
- 現金・現金同等物$112M
- 他の流動資産$339M
- 固定資産$499M
- 流動負債$1B
- 長期借入金$80M
- 短期借入金$581M
この判定で見た指標: 自己資本比率・利息カバー率 (営業利益が支払利息の何倍か)・FCF/有利子負債 (自由に使える現金で借金の何割を1年で返せるか)。
収益性 (TTM)
- 売上高
- $1.2B
- 売上成長率
- 12.5%
- 粗利率
- 16.0%
- 営業利益率
- 2.3%
- 純利益率
- −4.9%
- ROE
- —
- ROIC
- —
キャッシュフロー (TTM)
- 営業CF
- $147M
- フリーCF
- $146M
- 営業CFマージン
- 11.8%
- 現金燃焼
- なし(CFは流入)
配当
- 配当総額(年間)
- $2M
- 配当性向
- —
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