VELO
Velo3D加工条件や較正の状態を記録した手順書を作り込み、別の装置や別の拠点でも同じ部品を再現できるようにしている。装置を売り切らず、顧客が量産にたどり着くところまで面倒を見る。
航空・防衛・エネルギーの作り手に、Sapphireと名付けた金属積層装置を売る。並行して、その装置で部品そのものを請け負う受託製造と、技術者による支援サービスからも収入を得ている。
装置は一台の値が張るぶん、主要な顧客への導入が一巡すると新規の売上が細りやすい。同じ金属積層の技術を持つ競合は増え、価格と性能の競争は厳しい。資金を増資で賄えば持ち分の希薄化も起きる。
海外の技術に頼らない国内完結の供給網であることを前面に打ち出し、防衛と航空の需要を取りにいく経営をしている。資金は装置の改良と受託製造の拡大に優先して振り向けている。
装置の導入がどれだけ進み、受託製造の発注がどれだけ積み上がるか。この二つが売上の中身を決める。研究開発と生産の拡大に費用がかさむ段階が続いており、走り切るだけの資金も要る。
この会社をどう読むか
Velo3Dの装置は、削り出しでは作れない複雑な形の金属部品を、型を使わずに一体で刷り上げる。ただしこの会社が力を入れているのは装置を売ることだけではない。売った後も自ら部品を請け負い、顧客が量産に届くまで伴走する。
航空機や防衛の部品には、削り出しでは作れない複雑な形が多い。型のいらない金属積層は、その隙間を埋める。加工条件を細かく記録して別の装置でも同じ結果を出せるようにしており、この再現性が装置単体の性能以上に顧客をつなぎとめている。
バランスシート (要約)
資産 $105M のうち、借金などの負債を引いて株主のものと言えるのは $38M(36%)。
本業は赤字で現金を減らしている段階。手元現金は約1年分
- 現金・現金同等物$39M
- 他の流動資産$41M
- 固定資産$25M
- 流動負債$34M
- 長期借入金$31M
この判定で見た指標: 流動比率・自己資本比率・D/E。
収益性 (TTM)
- 売上高
- $46M
- 売上成長率
- 12.1%
- 粗利率
- −16.1%
- 営業利益率
- −119.5%
- 純利益率
- −155.2%
- ROE
- −187.0%
- ROIC
- −62.7%
キャッシュフロー (TTM)
- 営業CF
- −$27M
- フリーCF
- −$30M
- 営業CFマージン
- −59.4%
- 現金ランウェイ
- 約1年
配当
無配
配当を出さず、稼いだお金を成長のための投資や借入の返済に充てる段階です。利益を会社の中で再投資して価値を伸ばすことを優先しています。
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