VNDA
Vanda Pharmaceuticals承認薬を自社で売る営業と、10本を超える候補薬を並行させる開発を、この規模の会社が両方抱えている例は少ない。狭い疾患を選んで深く掘る選択が、大手との住み分けを生んでいる。
統合失調症のFanapt、睡眠障害のHETLIOZ、多発性硬化症のPONVORY、乗り物酔いのNEREUSという4剤を、自社の営業部隊が専門医へ直接届ける。売り先が絞られる薬ばかりで、広告ではなく医師との関係が売上をつくる。
特定の疾患に絞った薬は、後発薬が出た瞬間に売上が崩れる。開発中の候補薬は承認まで届かない例のほうが多く、FDAとの見解が食い違えば時間も費用も膨らむ。
2002年設立、2003年操業のワシントンD.C.拠点で、既存4剤の特許防衛と適応の拡大を並行して進める。手元の現金は株主に配らず、候補薬の本数を増やす方向に使い続けている。
処方が続くかどうかと、4剤それぞれの特許がいつまで効くかで収入が決まる。開発側では、Fanaptの活性代謝物Bysantiをはじめとする候補薬がFDAの審査を通るかが次の柱を決める。
この会社をどう読むか
売っている薬が4つ、開発中の候補薬が10本以上。Vanda Pharmaceuticalsはこの比率がそのまま性格になっている会社だ。
HETLIOZやFanaptといった専門医向けの薬が着実に現金を生み、その現金がBysantiなど次の候補薬の治験費用に消えていく。収入源が4剤しかない以上、どれか一つの特許が切れるか、期待していた候補薬が承認を逃すだけで、この循環は簡単に細くなる。
バランスシート (要約)
資産 $489M のうち、借金などの負債を引いて株主のものと言えるのは $327M(67%)。
本業は赤字で現金を減らしている段階。手元現金は約1年未満分
- 現金・現金同等物$85M
- 他の流動資産$262M
- 固定資産$142M
- 流動負債$145M
この判定で見た指標: 流動比率・自己資本比率。
収益性 (TTM)
- 売上高
- $216M
- 売上成長率
- 8.7%
- 粗利率
- —
- 営業利益率
- −70.0%
- 純利益率
- −102.0%
- ROE
- −67.4%
- ROIC
- —
キャッシュフロー (TTM)
- 営業CF
- −$109M
- フリーCF
- −$110M
- 営業CFマージン
- −50.6%
- 現金ランウェイ
- 1年未満
配当
無配
配当を出さず、稼いだお金を成長のための投資や借入の返済に充てる段階です。利益を会社の中で再投資して価値を伸ばすことを優先しています。
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