
VNRX
VolitionRx遺伝子検査が読むのがDNAという文章そのものなら、この会社が読むのは太字や取り消し線にあたる装飾のほうだ。組織を切り取らず採血だけで繰り返し調べられ、同じ技術を人と動物の両方に載せている点も他社とは違う。
主力のNu.Qは、細胞が壊れるときに血中へ出るヌクレオソームを測り、その変化からがんや炎症の兆候を拾う。本命は人の肺がんだが、実際に商品として売れているのは犬向けのがん検査で、研究用の測定キットからも収入がある。
血中のがんマーカーには資金力のある大手も参入しており、同じ土俵での開発競争が続く。人向け検査が保険償還に届くまでは普及が進まず、その間も検証の費用は出ていくため、増資に頼る場面が続く。
ナミュール大学の実験台一つから始まり、ベルギー・ゲンブルーの研究施設と生産設備、米英の拠点へ広げてきた。いまは肺がんの臨床データを積む作業と、先に金を生んでいる動物向け検査の拡販を同時に回している。
肺がんでの有用性を臨床の現場と規制当局に認めさせられるか、そして各国で保険の支払い対象に入れるかどうか。犬向け検査の販売網をどこまで広げられるかは、そこへ届くまでの現金の持ち方に直結する。
この会社をどう読むか
Volitionは人のがんを見つけるために作られた会社だが、いま売上を立てているのは犬のがん検査のほうだ。
技術の中身は、DNAの配列ではなく、DNAがどう折りたたまれているかという「もう一つの情報」を血液から読み取ることにある。細胞が入れ替わる過程で血中に漏れるヌクレオソームの量と状態を測り、がんや敗血症の兆候を採血だけで拾おうとする。本命の肺がんが医療の現場と保険に受け入れられるまで、動物病院向けの売上でつなぐ形が続く。
バランスシート (要約)
資産 $7M を負債が上回る債務超過の状態。
負債が資産を上回る債務超過。本業から入る現金もマイナスで、増資や資金繰りに注意
- 現金・現金同等物$1M
- 他の流動資産$944K
- 固定資産$5M
- 流動負債$12M
- 長期借入金$6M
- 短期借入金$891K
この判定で見た指標: 自己資本比率・利息カバー率 (営業利益が支払利息の何倍か)・FCF/有利子負債 (自由に使える現金で借金の何割を1年で返せるか)。
収益性 (TTM)
- 売上高
- $2M
- 売上成長率
- 40.0%
- 粗利率
- —
- 営業利益率
- —
- 純利益率
- —
- ROE
- —
- ROIC
- —
キャッシュフロー (TTM)
- 営業CF
- −$20M
- フリーCF
- −$20M
- 営業CFマージン
- −1139.5%
- 現金ランウェイ
- 1年未満
配当
無配
配当を出さず、稼いだお金を成長のための投資や借入の返済に充てる段階です。利益を会社の中で再投資して価値を伸ばすことを優先しています。
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