AIRT
Air T航空という一分野に留まりながら、性格の違う四事業を並べて現金の配り先を選ぶ構えを取る。1980年にデラウェア州で設立され、買収を重ねて今の形になった。
FedEx向けの夜間貨物便、空港で使う除氷車などの地上支援機材、退役機の解体と余剰エンジン部品の売買、航空業界向けの購読型ソフト。この四つが、それぞれ別の顧客から収入を得ている。
FedExが便数や契約条件を見直せば、四本柱のうち最も安定した収入が細る。中古機や余剰部品の相場が下がれば在庫評価が傷み、地上機材は空港と航空会社の設備投資が止まると受注が消える。
年次報告書は事業の説明より先に、一株当たりのフリーキャッシュフローを時間をかけて複利で伸ばすという目標を置く。経営の仕事は事業運営より資本配分の側にあり、株主への現金還元は行っていない。
貨物便の売上はFedEx一社との契約に集中する。取引は1980年から続くが、機材も路線もFedEx側が決めるドライリース方式で、Air Tの裁量は狭い。
この会社をどう読むか
Air Tの年次報告書は、何を売っているかより先に、一株当たりのフリーキャッシュフローを複利で伸ばすという目標を掲げる。FedExの夜間貨物便を飛ばす小さな航空会社という第一印象とは、ずいぶん違う顔だ。
中身は貨物空輸、空港の除氷車、退役機の部品売買、航空ソフトという四つの別会社の集合体である。互いにほとんど連動しないため、個々の事業の伸び縮みより、稼いだ現金をどこへ回すかという判断の巧拙が効いてくる。
バランスシート (要約)
資産 $409M のうち、借金などの負債を引いて株主のものと言えるのは $80M(20%)。
本業は赤字で現金を減らしている段階。手元現金は約1年未満分
- 現金・現金同等物$20M
- 他の流動資産$140M
- 固定資産$249M
- 流動負債$96M
- 長期借入金$208M
この判定で見た指標: 流動比率・自己資本比率・D/E。
収益性 (TTM)
- 売上高
- $327M
- 売上成長率
- 12.1%
- 粗利率
- —
- 営業利益率
- −3.4%
- 純利益率
- 23.8%
- ROE
- 97.7%
- ROIC
- −3.1%
キャッシュフロー (TTM)
- 営業CF
- −$25M
- フリーCF
- −$42M
- 営業CFマージン
- −7.7%
- 現金ランウェイ
- 1年未満
配当
無配
配当を出さず、稼いだお金を成長のための投資や借入の返済に充てる段階です。利益を会社の中で再投資して価値を伸ばすことを優先しています。
AIRT の掲示板
ログイン状態を確認しています…
読み込み中…