ARQ
Arq買収で得たケンタッキー州コービンの施設で、回収した石炭の微粉から独自の原料を作れる点が他の活性炭メーカーと違った。ただしこの原料をGACに使う計画は、品質のばらつきもあって外部調達へ切り替えている。
主力は炭を活性化させて作る吸着材で、石炭火力の排ガスから水銀を取る粉末品と、水や土壌からPFASなどを取る粒状品の二本立て。原料の大半はルイジアナ州で自社保有するFive Forks褐炭鉱山から採る。売り先は電力会社のほか、上下水道や地下水の浄化まで広がる。
2026年2月19日、EPAはMATS規則の2024年改定を撤回し、水銀の基準を2012年の水準へ戻した。主な収益源だった水銀除去の追い風はこれで消えた。もう一方のGAC設備は設計上の欠陥で量産に届かず、2025年12月に生産を止めている。
費用を止めるためコービン施設を2026年1月から休止し、GAC設備の設計見直しと生産経済性の検証に人を回している。規制の風向きに合わせて重心を移してきた分、その風が変わったときの立て直しの速さが問われる。
水銀向けはEPAのMATS規則がどこまで厳しいかで需要が決まり、PFAS向けはRed River工場のGAC設備が量産に乗るかで決まる。原料の褐炭と各種添加剤の調達コストも収益に効く。
この会社をどう読むか
Arqを支えてきたのは、石炭火力に水銀の排出を絞らせる米国の規制だった。
その規制は2026年2月に2024年の改定が撤回され、基準は2012年の水準へ戻ってしまった。次に据えたはずのPFAS除去用のGAC設備も設計上の欠陥で量産に届かず、2025年末に生産が止まっている。自社の鉱山と施設で原料から製品までをつなぐ構想も外部調達へ後退し、追い風と自前化という二つの前提が同じ時期に外れた。
バランスシート (要約)
資産 $231M のうち、借金などの負債を引いて株主のものと言えるのは $168M(73%)。
本業は赤字で現金を減らしている段階。手元現金は約1年未満分
- 現金・現金同等物$7M
- 他の流動資産$37M
- 固定資産$187M
- 流動負債$42M
- 長期借入金$8M
- 短期借入金$20M
この判定で見た指標: 流動比率・自己資本比率・D/E。
収益性 (TTM)
- 売上高
- $120M
- 売上成長率
- 10.4%
- 粗利率
- —
- 営業利益率
- −44.0%
- 純利益率
- −43.7%
- ROE
- −31.3%
- ROIC
- −21.3%
キャッシュフロー (TTM)
- 営業CF
- −$3M
- フリーCF
- −$11M
- 営業CFマージン
- −2.3%
- 現金ランウェイ
- 1年未満
配当
無配
配当を出さず、稼いだお金を成長のための投資や借入の返済に充てる段階です。利益を会社の中で再投資して価値を伸ばすことを優先しています。
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