
ASTC
Astrotech実験室に据え置く大きさだった質量分析の装置を、現場に持ち込めるまで小型にした点に強みがある。同じ核の技術を保安の検出、農業の蒸留管理、息の検査へ使い回す発想は、単一用途の検出機メーカーには無い。
空港などに置く爆発物・薬物の検出装置の販売で稼ぐ。核にあるのは小型の質量分析の技術で、これを用途ごとの子会社に配って売る。1st Detectが保安検査向けのTRACER 1000を、AgLABが大麻の蒸留の歩留まり管理を担う。息から感染症の兆候をつかむ装置はBreathTechの受け持ちだ。
装置は一台の単価が高く、空港や政府機関の予算の周期に販売が振れやすい。大麻の蒸留向けや息の検査といった新しい用途は、まだ実証の段階を出ていない。2025年度も$13.8Mの純損失を計上し、累積の赤字は$251Mに達している。
空港向けの主力装置TRACER 1000の販路を広げつつ、農業向けAgLABや息の検査のBreathTechの立ち上げにも資金を割く。長年の赤字を、増資で食いつなぎながら開発を続けてきた。
空港や国境の保安、農業向けの装置がどれだけ政府や大手企業に採用されるかで数字が決まる。主力装置は欧州の航空当局ECACの認証を持ち、米国では運輸保安庁の試験を通過できるかが次の関門になる。
この会社をどう読むか
Astrotechの装置を買うのは、空港や国境の通信検査、貨物拠点といった保安の現場だ。主力のTRACER 1000は2019年に欧州の航空当局ECACの認証を得て、いまは16か国のおよそ34か所に入っている。
同じ核の技術は、大麻の蒸留の歩留まり管理や、息から感染症の兆候を読む検査にも姿を変えて出ていく。一つの技術を用途ごとの子会社に配る設計の広さと、累積$251Mまで積み上がった赤字が、この会社の両面になっている。
バランスシート (要約)
資産 $27M のうち、借金などの負債を引いて株主のものと言えるのは $22M(82%)。
本業は黒字だが、設備投資が大きく手元の現金は流出している段階
- 固定資産$5M
- 流動負債$2M
この判定で見た指標: 流動比率・自己資本比率。
収益性 (TTM)
- 売上高
- $1M
- 売上成長率
- −41.2%
- 粗利率
- 47.5%
- 営業利益率
- —
- 純利益率
- —
- ROE
- −62.7%
- ROIC
- —
キャッシュフロー (TTM)
- 営業CF
- −$13M
- フリーCF
- −$14M
- 営業CFマージン
- −1295.2%
- 現金ランウェイ
- —
配当
無配
配当を出さず、稼いだお金を成長のための投資や借入の返済に充てる段階です。利益を会社の中で再投資して価値を伸ばすことを優先しています。
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