ATI
ATI Inc.
一度エンジンに認証された合金は数年単位で切り替わらず、価格だけで横から奪われにくい。ジルコニウムやハフニウムまで自社で扱い、原子力艦艇向けの材料も出せる守備範囲の広さが同業と違う。
ジェットエンジンのディスクやブレード、ケーシングに使う、高温でも強度の落ちない合金を鍛造し、削り出して納める。エンジンメーカーとは新型機の設計段階から組み、量産に入ってからも続く長期供給契約で受注を積む。
民間機メーカーが増産を後ろ倒しにすると、認証済みの合金でも出荷は一気に細る。ニッケルやチタンの地金が急に上がった局面で価格転嫁が遅れれば、利幅はすぐ削られる。
民間機一本に頼らないよう防衛向けを伸ばしており、2025年度は防衛市場への売り上げが14%増えた。板や条を作る部門でも航空宇宙・防衛の比率を41%まで上げ、汎用の産業用途から重心を移している。
民間機の新造がどれだけ増えるかに出荷量が連動する。合金は機種ごとに認証を取ってから使われるため、いま量産に乗っている機体の生産計画が、そのまま数年先の売り上げを決めてしまう。
この会社をどう読むか
ATIの売り上げは7割近くが航空宇宙・防衛向けで、数字だけ見れば偏りの大きい会社だ。だが中身は、民間ジェットエンジンの主要メーカーと新型機の設計段階から組み、量産が始まってからも続く契約で結ばれている。
認証を取った合金は途中で他社製に差し替えにくく、価格競争から一定の距離を置ける。その代わり航空機の増産計画が遅れれば出荷はそのまま鈍り、ニッケルやチタンの地金高を転嫁し切れない時期には利幅がすぐ薄くなる。
バランスシート (要約)
資産 $5.1B のうち、借金などの負債を引いて株主のものと言えるのは $1.8B(35%)。
借金と支払い余力のバランスが良く、黒字も安定
- 現金・現金同等物$417M
- 他の流動資産$2.3B
- 固定資産$2.4B
- 流動負債$1B
- 長期借入金$1.7B
- 短期借入金$31M
この判定で見た指標: 流動比率・自己資本比率・D/E。
収益性 (TTM)
- 売上高
- $4.6B
- 売上成長率
- 5.2%
- 粗利率
- 22.0%
- 営業利益率
- 14.0%
- 純利益率
- 8.8%
- ROE
- 22.4%
- ROIC
- 14.2%
キャッシュフロー (TTM)
- 営業CF
- $614M
- フリーCF
- $334M
- 営業CFマージン
- 13.4%
- 現金燃焼
- なし(CFは流入)
配当
無配
配当を出さず、稼いだお金を成長のための投資や借入の返済に充てる段階です。利益を会社の中で再投資して価値を伸ばすことを優先しています。
ATI の掲示板
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