BCHT
Birchtech特許侵害の摘発を新規顧客の開拓に転用する手法は他の活性炭メーカーには見られない。ペンシルベニアとノースダコタに構えた研究拠点では、使用済み活性炭を再生して新品と性能を比べる設備を北米で唯一とうたう。
看板の商売は、独自の二段階処方(SEA)で石炭火力の排ガスから水銀を吸着させる活性炭と、その処方の使用権のライセンス。2019年以降、無断で処方を使う発電所を特許侵害で訴え、和解を通じて自社の活性炭を継続購入する客に変えるという珍しい営業のやり方も収益源の一つになっている。
石炭火力そのものが世界的に減っていけば、水銀除去の需要は先細る。2025年にはトランプ政権のEPAがPFAS規制の一部を撤回・先送りする方針を示し、当て込んでいた水道水向けの新市場の立ち上がりが遅れる恐れも出てきた。
石炭火力の水銀除去で稼いだ特許とキャッシュを、水処理という隣の市場に振り向けている。二つの研究拠点を回し、侵害訴訟を一件ずつ決着させることに経営の時間の大半を使っている。
水銀を出す石炭火力がどれだけ稼働を続けるか、そして侵害訴訟が新しい購入契約を生み続けるかで数字が動く。水道水のPFAS規制を見込んだ新技術にも投資を広げており、その立ち上がりの速さが次の数年を決める。
この会社をどう読むか
Birchtechは石炭火力発電所の煙突から水銀を取り除く活性炭の会社という顔を持つが、実際の稼ぎ方はもう一段変わっている。無断で自社の特許処方を使う発電所を2019年から訴え、和解を通じて相手を継続顧客に変えるというやり方が、営業の一部になっている。
いまはこの技術を、水道水のPFAS(フォーエバーケミカル)除去という別の規制テーマへ広げている最中だ。ペンシルベニアとノースダコタの研究拠点はその足場にあたる。ただしPFAS規制はトランプ政権下で先送り・撤回の動きが出ており、次の柱が育つ前に古い柱が細る厳しい資金繰りにある。
バランスシート (要約)
資産 $9M を負債が上回る債務超過の状態。
負債が資産を上回る債務超過。本業から入る現金もマイナスで、増資や資金繰りに注意
- 現金・現金同等物$2M
- 他の流動資産$3M
- 固定資産$4M
- 流動負債$11M
この判定で見た指標: 自己資本比率・利息カバー率 (営業利益が支払利息の何倍か)。
収益性 (TTM)
- 売上高
- $18M
- 売上成長率
- 1.3%
- 粗利率
- 42.0%
- 営業利益率
- −17.2%
- 純利益率
- −17.2%
- ROE
- —
- ROIC
- —
キャッシュフロー (TTM)
- 営業CF
- −$700K
- フリーCF
- −$729K
- 営業CFマージン
- −4.0%
- 現金ランウェイ
- 約3年
配当
無配
配当を出さず、稼いだお金を成長のための投資や借入の返済に充てる段階です。利益を会社の中で再投資して価値を伸ばすことを優先しています。
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