CCK
Crown Holdings飲料缶と、荷造り資材のTransit Packagingという、客も景気の波も違う2つの事業を一社で持つ組み合わせは同業では珍しい。缶はアルミも鋼も何度でも溶かして作り直せるため、環境規制が厳しくなるほどペットボトルからの乗り換えを拾いやすい。
ビールや炭酸飲料メーカー向けのアルミ缶とその蓋が売上の73%を占め、アメリカ大陸・欧州・アジア太平洋の各地域で工場を構えて供給する。残りは荷崩れを防ぐストラップや緩衝材を扱うTransit Packaging事業で、飲料とは無関係な工業・建設向けの需要を拾っている。
缶の生産設備を増やしすぎた地域で需要が伸び悩めば、稼働率が下がり利益率が一気に落ちる。売上の61%は米国の外で稼いでおり、2026年2月に手放したミャンマーの缶工場のように、政情が不安定な国では事業ごと畳む判断も出てくる。
2030年までに達成する20の目標を並べた「Twenty by 30」を掲げ、二酸化炭素の排出と資源の使い方を数字で管理している。同時に採算の合わない拠点は地域ごと切り離し、179ある工場を需要地の近くへ寄せる再編を続けている。
上位10社の顧客で売上の約48%を占め、なかでも2社がそれぞれ1割強を持つ。原料のアルミ価格が急騰しても多くの飲料メーカーとは価格に転嫁できる長期契約を結んでおり、この契約をどう更新できるかが採算を決める。
この会社をどう読むか
世界のどこかでビールの缶が開くたび、その缶を作った候補は数社しかない。Crown Holdingsはその一社で、39カ国179の工場から世界の飲料メーカーへアルミ缶と蓋を納める、1892年創業の古い会社だ。
客は世界の大手飲料に絞られており、上位10社だけで売上の約48%が決まる。原料アルミの値上がりは長期契約で転嫁できるが、設備を増やしすぎた地域で需要が伸び悩めば稼働率が落ちる。荷崩れを防ぐストラップを売るTransit Packagingは、その飲料の波とは無関係に動くもう一本の足だ。
バランスシート (要約)
資産 $14.3B のうち、借金などの負債を引いて株主のものと言えるのは $3B(21%)。
おおむね健全。一部の指標に改善余地
- 現金・現金同等物$764M
- 他の流動資産$3.6B
- 固定資産$9.9B
- 流動負債$4.3B
- 長期借入金$5.4B
- 短期借入金$480M
この判定で見た指標: 流動比率・自己資本比率・D/E。
収益性 (TTM)
- 売上高
- $12.4B
- 売上成長率
- 4.8%
- 粗利率
- —
- 営業利益率
- 12.6%
- 純利益率
- 6.0%
- ROE
- 24.6%
- ROIC
- 13.7%
キャッシュフロー (TTM)
- 営業CF
- $1.5B
- フリーCF
- $1.1B
- 営業CFマージン
- 12.4%
- 現金燃焼
- なし(CFは流入)
配当
- 配当総額(年間)
- $120M
- 配当性向
- 16.3%
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