CELU
Celularity医療廃棄物として捨てられる胎盤に価値を見出し、材料と細胞治療の両方に使い回す発想がこの会社の原型だ。糖尿病性の足潰瘍とクローン病という、傷の治りにくさに共通の根を持つ病気を狙っている。
いま実際に売れているのは、満期出産の胎盤から作る膜状の医療材料だ。羊膜を三層に重ねたBiovance 3Lと羊膜と絨毛膜を含むReboundを売り、臍帯血などを預かる保管事業では18年から25年にわたり毎年の保管料が入る。
胎盤由来の細胞治療は効き目と安全性の裏づけがまだ固まらず、試験でつまずけば二十年分の投資が宙に浮く。傷を覆う材料の市場は価格勝負になりやすく、承認までの道が長い間は新株を出すたびに1株あたりの価値が薄まる。
すでに売れている医療材料と保管料で足元の資金を作りながら、承認までの遠い細胞治療を並行して進める。手堅い商売と大きな賭けを同じ屋根の下に置く組み立てで、配当はない。
目先の収入は医療材料が競合の中で売れ続けるかどうかで決まり、将来の伸びは細胞治療が臨床試験で結果を出せるかにかかる。開発費は材料の売上と増資の両方でつないでいる。
この会社をどう読むか
出産のたびに医療廃棄物として処分される胎盤に価値を見出したのが、Celularityの出発点だ。創業者でCEOのRobert Hariri氏は1998年にLifebankという会社を立ち上げた。これが後のAnthrogenesisで、2002年に製薬大手のCelgeneへ渡っている。
技術はCelgeneの中で磨かれ、2017年にCelularityが買い戻して今の形になっている。収益を支えるのは胎盤から作る医療材料の販売で、こちらはすでに売れている。同じ胎盤由来の細胞を使う治療のほうはまだ承認されておらず、地に足のついた商売と大きな賭けが同居する会社だ。
バランスシート (要約)
資産 $107M を負債が上回る債務超過の状態。
負債が資産を上回る債務超過。本業から入る現金もマイナスで、増資や資金繰りに注意
- 現金・現金同等物$6M
- 他の流動資産$6M
- 固定資産$95M
- 流動負債$81M
- 長期借入金$34M
この判定で見た指標: 自己資本比率・利息カバー率 (営業利益が支払利息の何倍か)。
収益性 (TTM)
- 売上高
- $27M
- 売上成長率
- −51.0%
- 粗利率
- —
- 営業利益率
- −230.9%
- 純利益率
- −345.4%
- ROE
- —
- ROIC
- —
キャッシュフロー (TTM)
- 営業CF
- −$13M
- フリーCF
- —
- 営業CFマージン
- −49.9%
- 現金燃焼
- 判定不能
配当
無配
配当を出さず、稼いだお金を成長のための投資や借入の返済に充てる段階です。利益を会社の中で再投資して価値を伸ばすことを優先しています。
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