DBX
Dropbox単なる保存箱から一歩進め、社内に散らばった文書やチャット、メールを横断で探すDashという検索ツールに軸足を移しつつある。会員が積み上げてきたエクサバイト規模のファイル資産とその使い方の蓄積は、後発の検索AIには一朝一夕でまねできない。
無料で使い始めた個人や中小企業が、容量や電子署名のDropbox Sign、資料共有のDocSendを求めて有料プランへ上がる継続課金が収入のほぼ全て。売上の9割超はアプリやサイトからの自己申込みで、社内の一人が使い始めて同僚へ広がる形の増え方をする。
マイクロソフトやグーグルが自社のクラウドサービスにファイル保存機能を無料で組み込めば、単なる保存という用途では選ばれる理由が薄れる。有料会員の純増が頭打ちになれば、Dashなど新機能への投資を売上の伸びで賄えなくなる。
バックアップ、電子署名、日程調整のReclaim.aiと、保管庫に足りない機能を買い足しては本体へ組み込む形で品ぞろえを広げてきた。囲い込みは選ばず、マイクロソフトやスラック、ズームとの連携を自ら深めて外に開いている。
登録者7億人に対して有料会員は1,808万人で、この細い流れをどれだけ太くできるかが伸びしろのほぼ全てになる。約57万5千の法人チームに分かれていて売上の1%を超える顧客は一社もおらず、大口を失う怖さが無い代わりに一気に伸びる当ても無い。
この会社をどう読むか
大事な情報にどの端末からでも手が届けば暮らしはもっとよくなる、という2007年の思いつきから始まった会社だ。登録するだけなら7億人が使い、そのうち金を払っているのは1,808万人にとどまる。
そこで力を入れるのが、社内に散らばった文書やメール、チャットを横断で探すDashという検索ツールだ。営業担当を介さず利用者自身が有料プランへ切り替える自己申込み型の商売を続けながら、保存箱から「探す手間を減らす道具」への転換を急いでいる。
バランスシート (要約)
資産 $2.8B を負債が上回る債務超過の状態。
負債が資産を上回る債務超過。営業利益は支払利息の6.5倍
- 現金・現金同等物$891M
- 他の流動資産$299M
- 固定資産$1.7B
- 流動負債$1.9B
この判定で見た指標: 自己資本比率・利息カバー率 (営業利益が支払利息の何倍か)。
収益性 (TTM)
- 売上高
- $2.5B
- 売上成長率
- −1.1%
- 粗利率
- 80.1%
- 営業利益率
- 27.3%
- 純利益率
- 20.2%
- ROE
- —
- ROIC
- —
キャッシュフロー (TTM)
- 営業CF
- $952M
- フリーCF
- $931M
- 営業CFマージン
- 37.8%
- 現金燃焼
- なし(CFは流入)
配当
無配
配当を出さず、稼いだお金を成長のための投資や借入の返済に充てる段階です。利益を会社の中で再投資して価値を伸ばすことを優先しています。
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