
DDD
3D Systems35年分の技術の蓄積を、歯の矯正具や患者ごとの手術用ガイドという手堅い商売と、人の肺を印刷して移植するという遠い研究の両方に同時に注ぐ。実用と基礎研究をこれだけ離して同時に持つ会社は珍しい。
印刷機と材料、ソフト、保守の四つを売る。機器が現場に入ると材料と保守が毎年ついてくるので、一度納めた台数がそのまま後年の収入になる。
同業との値下げ合戦が続き、航空宇宙や自動車での採用が想定より遅れれば、機器の入れ替え需要が細る。立て直しが長引くほど、研究に回せる余力が先に削られる。
医療と産業の二本に絞り込み、赤字が続くなかでも研究の火は落とさない構え。答えが何年先になるか分からない賭けを抱え続けている。
新しい機器が売れるかどうかは、病院や製造業が立体印刷を工程に組み込む判断次第で、その判断は景気に合わせて後ろ倒しされやすい。赤字が続く間にどれだけ手元資金を残せるかが、動ける幅そのものになる。
この会社をどう読むか
3D Systemsは、樹脂や金属を一層ずつ積み重ねて立体物を作る技術を持つ、35年余りの歴史がある会社だ。近年は値下げ競争と航空宇宙・自動車での採用の遅れに苦しみ、赤字からの立て直しが続く。
その老舗が2017年から続けているのが、人の肺を立体印刷で作って移植に使う研究だ。歯の矯正具や患者ごとの手術用ガイドという手堅い商売と、この遠い研究を同時に抱えているところに、この会社の性格が出ている。
バランスシート (要約)
資産 $522M のうち、借金などの負債を引いて株主のものと言えるのは $240M(46%)。
本業は赤字で現金を減らしている段階。手元現金は約1年未満分
- 現金・現金同等物$96M
- 他の流動資産$251M
- 固定資産$175M
- 流動負債$121M
- 長期借入金$86M
- 短期借入金$4M
この判定で見た指標: 流動比率・自己資本比率・D/E。
収益性 (TTM)
- 売上高
- $387M
- 売上成長率
- −12.1%
- 粗利率
- 33.9%
- 営業利益率
- −24.8%
- 純利益率
- 7.7%
- ROE
- 12.4%
- ROIC
- −23.0%
キャッシュフロー (TTM)
- 営業CF
- −$88M
- フリーCF
- −$98M
- 営業CFマージン
- −22.7%
- 現金ランウェイ
- 1年未満
配当
無配
配当を出さず、稼いだお金を成長のための投資や借入の返済に充てる段階です。利益を会社の中で再投資して価値を伸ばすことを優先しています。
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