DLHC
DLH Holdings退役軍人の医療という、景気に左右されにくいが予算の政治判断には敏感な領域に的を絞る。汎用のITベンダーと違い、専門機関ごとの調達ルールと審査を通す実務そのものが参入障壁になっている。
収入の99%を連邦政府の契約から得る。退役軍人省や国防総省、保健福祉省向けに医療情報システムの運用や臨床の調査支援を請け負い、人を投じてこなした分だけ対価を受け取る。
2025年、連邦政府が支出と職員数の削減に動き、一般調達局(GSA)が各省庁にコンサル契約の総点検を指示した。その結果、DLHの売上高は2024年度の$396Mから2025年度は$344Mへ、1年で1割以上減った。原因の多くは、抱えていたVAやDOD向け契約が中小企業向けの枠に振り替えられたこと。政府という一つの発注元に99%依存する構造は、平時は安定材料だが、方針転換の局面ではそのまま業績の下振れに直結する。
新規の入札獲得より、既存契約の更新率を守ることに軸足を置く。2025年度は借入を前倒しで返済し、財務を締める方向に動いた。
抱える契約が更新されるかどうかがほぼ全て。ほとんどの案件は複数年契約だが、政府側の裁量一つで打ち切れる条項が付いており、新規の入札に勝てるかも同じくらい重い。
この会社をどう読むか
DLH Holdingsという社名だけでは何をする会社か伝わらないが、契約書の相手方を見れば性格がはっきりする。売上のほぼ全てが連邦政府、しかも退役軍人省や国防総省といった特定の機関からの契約でできている。
2025年度の決算は、その依存構造がどう効くかを示す実例になった。連邦政府が支出削減に動き、抱えていた契約の一部を中小企業向けの枠に振り替えられたことで、売上高は1年で1割以上減った。契約という形で政府に守られているようでいて、その政府自身の予算方針が最大のリスク要因という、請負ビジネスの裏表がそのまま数字に出ている。
バランスシート (要約)
資産 $291M のうち、借金などの負債を引いて株主のものと言えるのは $113M(39%)。
借金と支払い余力は並の水準。大きな不安はない
- 現金・現金同等物$125K
- 他の流動資産$42M
- 固定資産$248M
- 流動負債$43M
- 長期借入金$120M
- 短期借入金$8M
この判定で見た指標: 流動比率・自己資本比率・D/E。
収益性 (TTM)
- 売上高
- $344M
- 売上成長率
- −13.0%
- 粗利率
- —
- 営業利益率
- 4.9%
- 純利益率
- —
- ROE
- —
- ROIC
- 5.5%
キャッシュフロー (TTM)
- 営業CF
- $23M
- フリーCF
- $23M
- 営業CFマージン
- 6.7%
- 現金燃焼
- なし(CFは流入)
配当
無配
配当を出さず、稼いだお金を成長のための投資や借入の返済に充てる段階です。利益を会社の中で再投資して価値を伸ばすことを優先しています。
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