
DTIL
Precision BioSciencesARCUSは認識と切断を一つのたんぱく質で兼ねる、単一部品型の編集酵素である。案内役のガイドRNAが要らず、小さいぶん編集の道具と挿入用の設計図を同じアデノ随伴ウイルスに詰め込める。
売れる薬はまだなく、収入は提携先との共同開発から生じる分にとどまる。将来の実入りは、主力のPBGENE-HBVが承認に届くか、ARCUSを他社に使わせる契約が広がるかにかかっている。
体内で直接DNAを切る治療には、狙い以外の場所を傷つける危険と長期の安全性の不安がつきまとう。CRISPRを使う競合や大手製薬も同じ病気を狙っており、先に結果を出されれば独自性そのものが値打ちを失う。
手を広げず、臨床段階にある二つの体内編集プログラムへ開発費を絞っている。いま経営が見ているのは、試験の日程と、次の資金がいつまで持つかの二点に近い。
PBGENE-HBVの初期の臨床試験で、ウイルスのDNAが実際に減るかどうかがすべての起点になる。開発費は自前で賄えず、増資と提携の両方をつなぎ続ける必要がある。
この会社をどう読むか
遺伝子編集と聞けばCRISPRを思い浮かべるが、Precision BioSciences が使うARCUSは別系統の酵素だ。認識と切断を一つのたんぱく質でこなすため、案内役のガイドRNAが要らない。
この小ささが効いてくるのは、運び屋のウイルスに何を積めるかという場面である。主力のPBGENE-HBVは、慢性B型肝炎の根っこであるウイルスDNAを断つことを狙って人での試験に入った、世界で最初の遺伝子編集治療だ。承認薬がまだない会社なので、この一本の結果が会社の値段をほぼ決める。
バランスシート (要約)
資産 $154M のうち、借金などの負債を引いて株主のものと言えるのは $92M(60%)。
本業は赤字で現金を減らしている段階。手元現金は約2年分
- 現金・現金同等物$111M
- 他の流動資産$8M
- 固定資産$36M
- 流動負債$9M
この判定で見た指標: 流動比率・自己資本比率。
収益性 (TTM)
- 売上高
- $34M
- 売上成長率
- −50.1%
- 粗利率
- —
- 営業利益率
- −152.2%
- 純利益率
- −133.4%
- ROE
- −49.6%
- ROIC
- —
キャッシュフロー (TTM)
- 営業CF
- −$66M
- フリーCF
- −$66M
- 営業CFマージン
- −192.2%
- 現金ランウェイ
- 約2年
配当
無配
配当を出さず、稼いだお金を成長のための投資や借入の返済に充てる段階です。利益を会社の中で再投資して価値を伸ばすことを優先しています。
DTIL の掲示板
ログイン状態を確認しています…
読み込み中…