ECOR
electroCore同じ非侵襲の神経刺激でも、首の迷走神経を狙うgammaCore系と、ふくらはぎに巻いて使うQuell Fibromyalgiaでは仕組みも装着部位も違う。処方箋の要る医療機器と、要らない一般向け・軍向けを一社で並べる構えが珍しい。
処方箋が要るgammaCore(頭痛)とQuell Fibromyalgia(線維筋痛症)は医療機器として売る。処方箋の要らないTruvaga(一般向け)とTAC-STIM(現役兵士向け)は消費者製品として売る。売上上位の顧客は米退役軍人省・国防総省と英国NHSで、実態は公的機関を相手にする商売に近い。
米英いずれかの政府予算が絞られたり、政府機関の閉鎖が起きれば、少数の大口顧客に偏った売上が一気に細る。同社は自ら損失の歴史が長いと認めており、運転資金を増資でつなぐ限り持ち分の希薄化が続く。
米国防総省のBOOSTプログラムと組んでTAC-STIMを開発するなど、規制の軽い市場を公的機関との共同開発で切り開く動き方をする。処方医療機器一本に絞らず、性格の違う販路を同時に試している。
米英の公的な調達枠と支払いの継続が、売上の土台になっている。処方側は医師が書き続けるかどうか、非処方側は通販や福利厚生の枠でどれだけ個人客を集められるかで伸びが決まる。
この会社をどう読むか
electroCoreの4製品は、ひとつの技術から枝分かれしたものではない。gammaCore、Truvaga、TAC-STIMの3つは首の迷走神経を体の外から刺激する同じ仕組みだ。Quell Fibromyalgiaだけはふくらはぎに巻いて使う、別系統の機器になる。
分かれ目は装着する場所よりも規制にある。gammaCoreとQuell Fibromyalgiaは処方箋がなければ手に入らず、TruvagaとTAC-STIMは通販や軍の調達で客に直接届く。そのうえで売上上位の顧客は米退役軍人省・国防総省と英国NHSであり、医療機器メーカーというより公的機関を相手にする商売として読むほうが実像に近い。
バランスシート (要約)
資産 $19M を負債が上回る債務超過の状態。
負債が資産を上回る債務超過。本業から入る現金もマイナスで、増資や資金繰りに注意
- 現金・現金同等物$7M
- 他の流動資産$9M
- 固定資産$3M
- 流動負債$11M
- 長期借入金$7M
この判定で見た指標: 自己資本比率・利息カバー率 (営業利益が支払利息の何倍か)・FCF/有利子負債 (自由に使える現金で借金の何割を1年で返せるか)。
収益性 (TTM)
- 売上高
- $32M
- 売上成長率
- 27.2%
- 粗利率
- 86.8%
- 営業利益率
- −41.1%
- 純利益率
- −43.6%
- ROE
- —
- ROIC
- —
キャッシュフロー (TTM)
- 営業CF
- −$8M
- フリーCF
- −$8M
- 営業CFマージン
- −25.6%
- 現金ランウェイ
- 1年未満
配当
無配
配当を出さず、稼いだお金を成長のための投資や借入の返済に充てる段階です。利益を会社の中で再投資して価値を伸ばすことを優先しています。
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