EMBC
Embecta100年続いた糖尿病注射のブランドを丸ごと引き継いだ専業で、薬も装置も手広く扱うノボノルディスクやテルモとは事業の幅が違う。絞ったぶん、注射という一つの投与法と運命を共にする。
ペン針、インスリン注射器、針刺し事故を防ぐ安全機構付きの製品という、毎日使う消耗品の販売がほぼすべて。アイルランド、米国、中国の三工場で作り、薬局や病院を通じて3,000万人以上が使う。
GLP-1のような週1回の注射や飲み薬の糖尿病治療が広がれば、注射の回数そのものが減る。インスリンポンプへの移行や、新興国での安値攻勢も同じ方向に効く。
分離時に背負った借入の圧縮を最優先に置きつつ、株主への配当も続けている。糖尿病の外にも、薬剤投与や慢性期ケアといった隣接分野への広がりを掲げる。
収入の量は、インスリンを注射で打つ人の数と回数で決まる。針先の管材は自社で作らず、分離時に結んだ供給契約でベクトン・ディッキンソンから買う一社依存が続く。
この会社をどう読むか
Embecta は2022年に医療機器大手ベクトン・ディッキンソンから分離して独立した会社だが、針先の中核である管材はいまも同社から買っている。
分離時に結んだ供給契約に基づくもので、独立と依存が同居したまま100カ国以上にペン針と注射器を出している。週1回の注射や飲み薬が広がればインスリンを打つ回数そのものが減るため、借入の返済と隣接分野への広がりが間に合うかが先行きを分ける。
バランスシート (要約)
資産 $1.1B を負債が上回る債務超過の状態。
負債が資産を上回る債務超過。営業利益は支払利息の2.3倍、自由に使える現金で借金を約7.7年で返せる
- 現金・現金同等物$226M
- 他の流動資産$406M
- 固定資産$460M
- 流動負債$262M
- 長期借入金$1.4B
- 短期借入金$10M
この判定で見た指標: 自己資本比率・利息カバー率 (営業利益が支払利息の何倍か)・FCF/有利子負債 (自由に使える現金で借金の何割を1年で返せるか)。
収益性 (TTM)
- 売上高
- $1.1B
- 売上成長率
- −3.8%
- 粗利率
- 62.6%
- 営業利益率
- 22.4%
- 純利益率
- 8.8%
- ROE
- —
- ROIC
- —
キャッシュフロー (TTM)
- 営業CF
- $192M
- フリーCF
- $182M
- 営業CFマージン
- 17.7%
- 現金燃焼
- なし(CFは流入)
配当
- 配当総額(年間)
- $35M
- 配当性向
- 36.7%
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