EPR
EPR Properties大手が手がけない体験型施設の不動産という隙間で、業界や運営会社への目利きを三十年近く磨いてきた専門性が最大の強み。ネット通販に奪われない、体験への支出という長期の流れに乗る。毎月配当の設計は配当生活の個人投資家に支持される、特化型の大家の立ち位置にいる。
映画館やゴルフ練習場、温泉施設、スキー場といった、体験にお金を払う施設の建物を保有し、運営会社に長期で貸す賃料が収益の柱。修繕や税金は借り手が負担する契約が基本で、賃料は安定して入る。映画館への依存を計画的に下げ、遊びと行楽の施設へ資金を移している。不動産投資信託として毎月の配当で払い出す構造になっている。
最大の借り手である映画館業界は配信の台頭で構造的な逆風にあり、興行の不振や運営会社の破綻は賃料の減額に直結する。感染症のような外出の停止は、体験型に特化した資産の弱点を一気に露呈させる。借り手が専門的な施設ほど転用が利かず、空いた建物の再生は難しい。金利上昇も毎月配当の評価を削る。
毎月配当の維持を軸に、映画館の比率を下げて娯楽と行楽の施設へ入れ替える経営。新規投資は借入に頼りすぎず、物件の売却資金で賄う規律を保つ。借り手の経営状態を細かく監視し、傷む前に手を打つ運営が特徴になっている。
体験型消費の堅調さと、借り手の経営体力、物件の入れ替えに依存する。映画館の興行収入が賃料を支える水準を保つか、ゴルフや温泉など娯楽施設の集客が続くか、映画館の比率を下げる入れ替えが計画通り進むか、そして金利が借入と物件評価を圧迫しすぎないかが、業績と配当を左右する大きな前提になる。
バランスシート (要約)
資産 $5.7B のうち、借金などの負債を引いて株主のものと言えるのは $2.3B(41%)。
おおむね健全。同業の平均並みの水準
- 現金・現金同等物$91M
- 長期借入金$2.9B
この判定で見た指標: 自己資本比率・D/E。在庫や売掛を持たない賃貸業のため流動比率は判定に使わず、借入の重さは同業の D/E の中央値と比べています。
収益性 (TTM)
- 売上高
- $718M
- 売上成長率
- 2.9%
- 粗利率
- —
- 営業利益率
- 57.7%
- 純利益率
- 38.3%
- ROE
- 11.8%
- ROIC
- 6.2%
キャッシュフロー (TTM)
- 営業CF
- $421M
- フリーCF
- $269M
- 営業CFマージン
- 58.6%
- 現金燃焼
- なし(CFは流入)
配当
- 配当総額(年間)
- $291M
- 配当性向
- 105.7%
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