ERII
Energy Recovery捨てられる圧力の力を回収する独自の機器で、海水を真水に変える分野で世界の過半のシェアを握る点が最大の特徴。事実上の業界の標準になっている。その独自の機器を、二酸化炭素を使う冷却という第二の分野へ広げる。汎用のポンプや水処理の大手とは異なる、独自の省エネ機器で海水を真水に変える分野を握り、冷媒の分野へ広げる小型の会社の立ち位置にいる。
高い圧力の液体どうしの間でエネルギーを受け渡す、独自の省エネの機器を作って売るのが事業の柱。柱は、海水を膜でこして真水に変える設備で、捨てられる高い圧力の力を回収して再利用し、設備の費用を大きく減らす機器。中東や豪州、米国の水を真水に変える事業に供給し、その分野で世界の過半のシェアを握る。さらに近年は、二酸化炭素を冷媒に使うスーパーやデータセンターの冷却の分野へも、同じ機器を広げる。これらの省エネ機器の販売で稼ぐ構造になっている。
原油の価格の低迷で、中東の海水を真水に変える設備への投資が縮めば、業績が冷える弱点になる。二酸化炭素を使う冷却の事業の立ち上がりが遅れる恐れもある。同業の汎用のポンプの大手や、中国製の模倣品との競争もある。冷媒の規制が緩んだり遅れることもある。一つの主力の機器に売上が偏る危うさもある。中国での製造への関税や地政学のリスクも逆風になる。
配当を出さず、海水を真水に変える中核の事業を保ちながら、二酸化炭素を使う冷却の事業の立ち上がりと、新しい分野の開発に資金を投じる経営。現在の経営者が率いる。自社株買いも検討する。業界の標準となった独自の機器を軸に、冷媒という第二の分野への拡大と、新しい用途の開発が運営の中核になっている。
海水を真水に変える市場と、冷媒の規制、新分野の立ち上がりに依存する。中東や豪州、米国の水不足を背景にした海水を真水に変える市場が伸びるか、温暖化を抑える冷媒の規制が二酸化炭素を使う冷却の追い風になるか、その新しい分野の事業が立ち上がるか、そして海水の設備の会社との取引の関係を保てるかが、業績を左右する大きな前提になる。
バランスシート (要約)
資産 $232M のうち、借金などの負債を引いて株主のものと言えるのは $206M(89%)。
開示から読める範囲では借金は軽い
- 現金・現金同等物$48M
- 他の流動資産$133M
- 固定資産$50M
- 流動負債$17M
この判定で見た指標: 流動比率・自己資本比率。
収益性 (TTM)
- 売上高
- $135M
- 売上成長率
- −6.9%
- 粗利率
- 65.1%
- 営業利益率
- 17.7%
- 純利益率
- 17.0%
- ROE
- 11.1%
- ROIC
- —
キャッシュフロー (TTM)
- 営業CF
- $19M
- フリーCF
- $17M
- 営業CFマージン
- 13.9%
- 現金燃焼
- なし(CFは流入)
配当
無配
配当を出さず、稼いだお金を成長のための投資や借入の返済に充てる段階です。利益を会社の中で再投資して価値を伸ばすことを優先しています。
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