FTDR
Frontdoor全米最大の会員基盤と提携業者網による、修理の大量発注力が最大の強み。個人が個別に頼むより安く速く直せる規模の差は、後発が容易に埋められない。米国の住宅の老朽化という長期の追い風を受け、家の困りごとの最初の連絡先という立場を握る、地味だが反復性の高い商売の立ち位置にいる。
持ち家の所有者から集める年会費が収益の柱。エアコンや給湯器、配管や家電が壊れたとき、提携する修理業者を手配し、加入者は少額の自己負担で済む。会費収入と実際の修理費の差が利益になる保険に似た構造で、契約済み業者への大量発注で修理単価を抑える。買収した同業も束ね、更新され続ける会員の土台で稼ぐ構造になっている。
猛暑や寒波でエアコンや暖房の故障が集中すると、修理費が会費を食い潰す。インフレで部材と工賃が急騰する局面も利幅を直撃する。中古住宅の取引低迷は新規会員の入り口を細らせる。保証範囲を巡る加入者の不満や訴訟は、ブランドと更新率をじわじわ削る。
配当を出さず、資金を自社株買いと会員獲得の販促、業務の自動化に振り向ける経営。会費の値上げと修理コストの抑制で利益率を高め、買収で会員基盤を上積みしてきた。住宅市場の低迷下でも現金創出を保つ運営が特徴になっている。
会員数の維持と、修理コストの管理、住宅市場の回復に依存する。値上げしても更新率を保てるか、修理業者への発注量を背景に部材と工賃の上昇を抑え込めるか、中古住宅の売買に付随する新規契約が戻るか、そして不動産仲介に頼らない直販の獲得が伸びるかが、業績を左右する大きな前提になる。
バランスシート (要約)
資産 $2.1B のうち、借金などの負債を引いて株主のものと言えるのは $242M(11%)。
おおむね健全。一部の指標に改善余地
- 現金・現金同等物$566M
- 他の流動資産$58M
- 固定資産$1.5B
- 流動負債$402M
- 長期借入金$1.2B
- 短期借入金$29M
この判定で見た指標: 流動比率・自己資本比率・D/E・FCF/有利子負債 (自由に使える現金で借金の何割を1年で返せるか)。
収益性 (TTM)
- 売上高
- $2.1B
- 売上成長率
- 13.6%
- 粗利率
- 55.3%
- 営業利益率
- —
- 純利益率
- 12.2%
- ROE
- 105.4%
- ROIC
- —
キャッシュフロー (TTM)
- 営業CF
- $416M
- フリーCF
- $390M
- 営業CFマージン
- 19.9%
- 現金燃焼
- なし(CFは流入)
配当
無配
配当を出さず、稼いだお金を成長のための投資や借入の返済に充てる段階です。利益を会社の中で再投資して価値を伸ばすことを優先しています。
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