
FTHM
Fathom Holdings大手が手数料の2〜5割を留保するのに対し、Fathomは会社の取り分を先に絞る。仲介人の手取りは平均で2割5分ほど増える計算で、その差額が広告費に回れば取引が増えて会社にも返ってくる、という設計になっている。
成約1件ごとに決まった額を仲介人から受け取り、そこに年1回の会費が乗る。残りの手数料は仲介人の手元に残す。住宅ローンのEncompass Lendingや権利調査のVerus Titleを同じ取引に相乗りさせ、1件あたりの実入りを厚くしている。
歩合ではなく定額なので、単価の高い物件を扱っても会社の取り分は増えない。市場が冷えて成約の件数そのものが減ると、逃げ場がない。
店舗を持たず、自社開発のintelliAgentという業務システムで契約処理を回して固定費を抑える。2024年にはFathom MaxとFathom Shareという2つの料金プランと、仲介人が仲介人を誘う紹介報酬の仕組みを足した。
登録している仲介人の数と、その一人ひとりが年に何件決めるか。この掛け算が売上のほぼ全部で、2025年は約14,135件の免許を抱えて$16.5Bぶんの取引を扱った。
この会社をどう読むか
2025年、Fathomの仲介人は$16.5Bぶんの住宅を売り、$399.0Mの手数料を集めた。そのほとんどは会社に入らず、仲介人の手元に残る。
会社が取るのは成約1件ごとの固定料と年1回の会費だけで、手数料の2〜5割を留保する伝統的な仲介会社とは発想が逆になる。取り分を薄くして人を集め、そこに住宅ローンと権利調査を相乗りさせて1取引あたりの実入りを取り戻す。仲介人が増え続ける限り成立する形だが、住宅市場が冷えて一人あたりの成約が減れば、定額制はそのまま収入減に跳ね返る。
バランスシート (要約)
資産 $78M のうち、借金などの負債を引いて株主のものと言えるのは $37M(48%)。
本業は赤字で現金を減らしている段階。手元現金は約1年未満分
- 現金・現金同等物$6M
- 他の流動資産$30M
- 固定資産$42M
- 流動負債$34M
- 長期借入金$6M
- 短期借入金$6M
この判定で見た指標: 自己資本比率・D/E。在庫や売掛を持たない賃貸業のため流動比率は判定に使わず、借入の重さは同業の D/E の中央値と比べています。
収益性 (TTM)
- 売上高
- $420M
- 売上成長率
- 25.4%
- 粗利率
- —
- 営業利益率
- −3.7%
- 純利益率
- −4.8%
- ROE
- −54.2%
- ROIC
- −28.6%
キャッシュフロー (TTM)
- 営業CF
- −$21M
- フリーCF
- −$21M
- 営業CFマージン
- −4.9%
- 現金ランウェイ
- 1年未満
配当
無配
配当を出さず、稼いだお金を成長のための投資や借入の返済に充てる段階です。利益を会社の中で再投資して価値を伸ばすことを優先しています。
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