KBR
KBR巨額損失を生んだ固定価格の建設から撤退し、人と知見で稼ぐ技術サービスに事業を作り替えた転身が最大の強み。軍と宇宙の現場に深く入り込んだ数十年の信頼は、新規参入では代替できない。アンモニア製造技術の世界標準を握る化学の知財も、脱炭素の水素時代に再評価される立ち位置にいる。
米軍や宇宙機関、政府機関への技術サービスの長期契約が収益の最大の柱。基地の運営支援や装備の保守、宇宙飛行士の訓練支援、軍事研究までを請け負う。第二の柱は、アンモニアやプラスチック原料の製造技術を世界の化学プラントに供与する事業で、特許料と設計料が利幅の厚い収入になる。受注残を着実にこなして稼ぐ構造になっている。
収益の過半を政府に頼るため、予算の停滞や契約の競争敗北は直撃する。政権交代に伴う方針転換や支出の見直しは、案件の凍結を招きうる。化学プラントの技術供与は顧客の投資判断次第で波がある。過去の巨大建設工事の損失という教訓を忘れれば、同じ轍を踏む。
配当を増やしながら自社株買いを続ける還元の経営。リスクの重い建設請負を避け、技術サービスと知財収入の比率を高めてきた。受注残の質を重視し、利益率の改善を規模より優先する方針が特徴になっている。
政府予算と、化学プラントの新設投資、契約の更新に依存する。国防と宇宙の予算が支援業務の需要を支えるか、大型契約の更新と新規案件を競合から守れるか、世界のアンモニアや水素のプラント投資が技術供与の案件を生むか、そして固定価格の建設リスクを避ける規律を守れるかが、業績を左右する大きな前提になる。
バランスシート (要約)
資産 $6.6B のうち、借金などの負債を引いて株主のものと言えるのは $1.5B(23%)。
おおむね健全。一部の指標に改善余地
- 現金・現金同等物$500M
- 他の流動資産$1.6B
- 固定資産$4.5B
- 流動負債$1.7B
- 長期借入金$2.5B
- 短期借入金$49M
この判定で見た指標: 流動比率・自己資本比率・D/E。
収益性 (TTM)
- 売上高
- $7.8B
- 売上成長率
- 1.0%
- 粗利率
- 14.8%
- 営業利益率
- 10.0%
- 純利益率
- 5.3%
- ROE
- 27.6%
- ROIC
- 15.0%
キャッシュフロー (TTM)
- 営業CF
- —
- フリーCF
- —
- 営業CFマージン
- —
- 現金燃焼
- 判定不能
配当
- 配当総額(年間)
- $84M
- 配当性向
- 20.2%
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