KRYS
Krystal Biotechヘルペスウイルスの殻を運び屋に使い、患部に塗るだけで遺伝子を届けられる再投与可能な技術を持つ、数少ない遺伝子治療企業。同じ土台の上に、肺がんや嚢胞性線維症、美容領域の候補まで並べてある。
皮膚が蝶の羽のように傷つきやすいことから「バタフライチルドレン」とも呼ばれる遺伝性の皮膚病DEBに、患部へ塗って遺伝子を届ける治療薬VYJUVEKを売る。2023年の米国承認以降、EUと日本でも発売にこぎ着け、累計売上は$730.3Mに達した。
米国のDEB患者は3,000人超と見積もられ、市場そのものに天井がある。収益源が実質この1剤だけなので、肺がんや嚢胞性線維症に向けた開発品が育たなければ、欧州で値付けが決着した後に伸びしろが尽きる。
自社工場で製造から出荷までを内製化し、承認済みのVYJUVEKの海外展開と、肺がんなど新しい病気への応用開発に資金を振り向ける。2023年に得た優先審査バウチャーを$100Mで売却するなど、非中核の資産も機動的に現金化してきた。
米国では発売時点で1,200人の患者を突き止めたが、欧州はドイツとフランスで2025年に発売したばかり。価格交渉はドイツで2026年後半、フランスで2027年まで続く見通しで、欧州の売上はその決着時期に握られている。
この会社をどう読むか
Krystal Biotechが売るVYJUVEKは、注射でも点滴でもなく、傷口に直接塗る遺伝子治療薬だ。対象となる皮膚病DEBの患者は、肌が蝶の羽のように傷つきやすいことから「バタフライチルドレン」と呼ばれてきた。
ヘルペスウイルスの殻を運び屋に使うため、医師だけでなく介護者や患者本人でも塗れる。2023年の米国承認からEUと日本へ広げ、累計$730.3Mを売り上げた。ただし収益源はまだこの1剤で、肺がんなど新分野への応用が育つかどうかが次の成長を決める。
バランスシート (要約)
資産 $1.3B のうち、借金などの負債を引いて株主のものと言えるのは $1.2B(91%)。
開示から読める範囲では借金は軽い
- 現金・現金同等物$496M
- 他の流動資産$528M
- 固定資産$309M
- 流動負債$103M
この判定で見た指標: 流動比率・自己資本比率。
収益性 (TTM)
- 売上高
- $389M
- 売上成長率
- 33.9%
- 粗利率
- —
- 営業利益率
- 41.5%
- 純利益率
- 52.6%
- ROE
- 16.8%
- ROIC
- —
キャッシュフロー (TTM)
- 営業CF
- $201M
- フリーCF
- $189M
- 営業CFマージン
- 51.6%
- 現金燃焼
- なし(CFは流入)
配当
無配
配当を出さず、稼いだお金を成長のための投資や借入の返済に充てる段階です。利益を会社の中で再投資して価値を伸ばすことを優先しています。
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