Big 6の中で、戦闘機や原潜のような巨大プラットフォームを持たない代わりに、Prime企業もSubcontractorも両方こなせる柔軟さが特徴。Lockheedの買収提案がFTCにブロックされた直後、Aerojet Rocketdyneを拾い上げて主要ロケットモーター能力を確保した機動力もこの会社らしさが出ている。
売上の柱は、戦術通信用のソフトウェア無線、電子戦ジャマー、多任務ISRセンサー、宇宙ペイロードといった「Prime企業の装備に必ず組み込まれるサブシステム」。2023年にAerojet Rocketdyneを$4.7Bで買収し、ミサイル用ロケットモーターとNASA向け宇宙推進系もポートフォリオに加えた。
NGADのような次世代主要プログラムでBoeingやLockheedが受注し、L3Harrisが下請けに留まると成長余地が狭まる。Aerojet Rocketdyneの生産拡大が地政学需要に追いつかなければ、せっかく握った推進市場を取りこぼす。
配当と自社株買いで毎年$2B前後を株主に返すキャピタルアロケーション型。CEOのChristopher Kubasikは旧LockheedのCOO出身で、買収後に周辺事業を絞り込むDivestitureを連発し、ポートフォリオを絶えず純化している。
米国国防予算の優先順位と、ウクライナ・中東・台湾を巡る地政学緊張に強く連動する。同盟国向けの戦術通信・ISR輸出と、PAC-3やGMLRSなどミサイル増産需要が事業を支えている。
この会社をどう読むか
L3Harris Technologiesは、戦闘機や艦のような目立つ装備は作らない。代わりに、それらの中に組み込まれる戦術無線、電子戦装置、ISRセンサー、宇宙ペイロード、そして2023年に買収したAerojet Rocketdyneのミサイル推進を束ねている。
LockheedやNorthropのような巨大プラットフォーム勢を補完する「準大手」として、Prime企業に部品を売ることもあれば、自社がPrimeを張ることもある。米国防衛Big 6の中で唯一「Trusted Disruptor」を自称し、伝統Primeと新興防衛テックの間を埋めるポジションを取っているのが性格。
バランスシート (要約)
資産 $41.2B のうち、借金などの負債を引いて株主のものと言えるのは $19.6B(48%)。
借金と支払い余力のバランスが良く、黒字も安定
- 現金・現金同等物$1.1B
- 他の流動資産$7.5B
- 固定資産$32.6B
- 流動負債$7.2B
- 長期借入金$10.4B
この判定で見た指標: 流動比率・自己資本比率・D/E。
収益性 (TTM)
- 売上高
- —
- 売上成長率
- —
- 粗利率
- —
- 営業利益率
- —
- 純利益率
- —
- ROE
- 8.2%
- ROIC
- 5.4%
キャッシュフロー (TTM)
- 営業CF
- $3.1B
- フリーCF
- $2.7B
- 営業CFマージン
- —
- 現金燃焼
- なし(CFは流入)
配当
- 配当総額(年間)
- $903M
- 配当性向
- 56.2%
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