
法人としてはオランダ籍で、経営拠点をロンドン、ロッテルダム、ヒューストン、香港の四つに分けている。米国湾岸の安い原料と欧州の販路を同時に抱える組み合わせは、単一地域に根を張る化学会社にはない。
米国はテキサスやルイジアナ、欧州はドイツ・オランダ・イタリアに製造拠点を置き、オレフィンとポリオレフィンを軸に中間体や高機能ポリマーを作り分ける。米国湾岸では原油に対して天然ガスが安いほど原料費が下がり、利幅が広がる。
化学産業は設備の不足と過剰を交互に繰り返してきた業種で、過剰局面では稼働率と値段が同時に落ちる。2025年にはヒューストンの製油所を閉鎖し、従業員は約18,970人と前年から7%減った。不況期には脱炭素関連の投資も先送りになる。
不況局面では現金の確保を優先し、設備投資を絞る判断を取る。それでも廃プラスチックを分解して樹脂に戻すMoReTec-1の建設は止めず、2026年の投資予算の約15%を環境関連に充てる計画を掲げる。
汎用樹脂の需給と、原油に対する天然ガス価格の比率。この比が縮むと北米の原料の優位が薄れ、欧州はもともとエネルギー費が重い。
この会社をどう読むか
LyondellBasell Industries が作るのは、包装のフィルムや自動車の内装になる、毎日触れているのに名前を意識しない汎用の樹脂だ。
誰でも作れる代わりに世界中で作られ、供給が余れば値段から先に崩れる。2025年にはヒューストンの製油所を閉鎖し、従業員を7%減らすなど、過剰供給の局面をしのぐ側に回っている。米国湾岸では原油に対して天然ガスが安いほど利幅が広がるため、樹脂の需給と同じくらい、この二つの燃料の値段の開きが損益を決める。
バランスシート (要約)
資産 $34B のうち、借金などの負債を引いて株主のものと言えるのは $10.1B(30%)。
本業は赤字で現金を減らしている段階。黒字化の道筋が焦点
- 現金・現金同等物$3.4B
- 他の流動資産$7.4B
- 固定資産$23.1B
- 流動負債$6.1B
- 長期借入金$12.1B
- 短期借入金$226M
この判定で見た指標: 流動比率・自己資本比率・D/E。
収益性 (TTM)
- 売上高
- $30.2B
- 売上成長率
- −9.7%
- 粗利率
- —
- 営業利益率
- −1.4%
- 純利益率
- —
- ROE
- —
- ROIC
- −1.4%
キャッシュフロー (TTM)
- 営業CF
- $2.3B
- フリーCF
- $384M
- 営業CFマージン
- 7.5%
- 現金燃焼
- なし(CFは流入)
配当
- 配当総額(年間)
- $1.8B
- 配当性向
- —
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