NGVT
Ingevity自動車の燃料蒸気を捕らえる活性炭で世界首位を握り、規制に支えられた需要を押さえた地盤が最大の強み。再生可能な松の木を原料にした特殊化学という、他社が持たない独自の事業も併せ持つ。環境規制という追い風と、自然由来の原料という強みを組み合わせた特殊素材の立ち位置にいる。
自動車の燃料タンクから漏れるガソリンの蒸気を吸着して大気への放出を防ぐ、専用の活性炭が収益の柱で、この分野で世界首位に立つ。もう一つの柱が、松の木から採れる樹脂や油を原料にした特殊な化学品で、舗装や接着、潤滑の用途に使われる。環境規制が需要を支える活性炭と、原料に左右される松由来の化学品で稼ぐ構造になっている。
電気自動車はガソリンを使わないため、普及が進むほど主力の活性炭の需要が長期で細る構造的な逆風を抱える。自動車生産が景気後退で落ちれば需要が直接減る。松由来の原料は供給が天候や産地に左右され、価格が上下する。安価な海外勢との競争も、化学品の採算を押し下げる。
配当を出さず、現金を借入の返済と事業の選別に充てる経営。電気自動車の逆風に備え、松由来の化学品など活性炭以外の事業の見直しを進める。採算の悪い事業を整理し、強みのある分野に資源を集める方針が特徴になっている。
自動車の生産と、燃料蒸気の規制、松由来の原料費に依存する。世界の自動車の生産台数が活性炭の需要を支えるか、燃料蒸気を抑える規制が世界に広がるか、松の木から採れる原料を安定して安く調達できるか、そして電気自動車の普及が活性炭の需要をどこまで侵食するかが、業績を左右する大きな前提になる。
バランスシート (要約)
資産 $1.7B のうち、借金などの負債を引いて株主のものと言えるのは $30M(2%)。
支払い余力は厚い。営業利益は支払利息の5.3倍、借金は本業の稼ぎの約2.3年分
- 現金・現金同等物$78M
- 他の流動資産$376M
- 固定資産$1.2B
- 流動負債$341M
- 長期借入金$1.2B
- 短期借入金$47M
この判定で見た指標: 流動比率・自己資本比率・D/E・利息カバー率 (営業利益が支払利息の何倍か)・負債/EBITDA (借金が本業の稼ぎの何年分か)。
収益性 (TTM)
- 売上高
- $1.2B
- 売上成長率
- −2.7%
- 粗利率
- 39.5%
- 営業利益率
- 35.9%
- 純利益率
- −14.3%
- ROE
- −562.6%
- ROIC
- 26.7%
キャッシュフロー (TTM)
- 営業CF
- $331M
- フリーCF
- $274M
- 営業CFマージン
- 28.4%
- 現金燃焼
- なし(CFは流入)
配当
無配
配当を出さず、稼いだお金を成長のための投資や借入の返済に充てる段階です。利益を会社の中で再投資して価値を伸ばすことを優先しています。
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