半世紀近くにわたり、ほぼ毎年保険引受そのもので黒字を出し続けてきた実績が最大の強み。業界では運用益頼みが普通の中、本業の規律だけで勝ち続ける会社は数えるほどしかない。社員が株主として損益に責任を持つ文化が根づき、小さくても負けない特殊保険の専門家集団の立ち位置にいる。
大手が標準品で扱わない、特殊で見積もりの難しい保険の引受が収益の柱。建設業者の賠償責任や小型の商業物件、輸送や保証など、隙間の分野に細かく分かれた商品を持つ。保険料から保険金と経費を引いた引受の利益と、預かった保険料の運用益の両輪で稼ぐ。値付けの規律を最優先し、儲からない契約は断る構造になっている。
保険市況が軟化して安売り競争になると、規律を守るほど契約が減り、成長が止まる。想定を超える巨大災害や訴訟費用の高騰は、特殊分野でも損失を膨らませる。長年の高い評価は株価に織り込まれ、わずかな引受成績の悪化でも失望を招きやすい。規律の文化が薄れたときが最大の危機になる。
普通配当の連続増配に加え、儲かった年は特別配当で返す実直な還元の経営。規模の拡大より引受の利益率を優先し、市況が悪い分野からは潔く撤退する。現場に権限を与えつつ損益への責任を負わせる文化の維持が特徴になっている。
引受の規律と、保険市況、自然災害の規模に依存する。リスクに見合う保険料を取れる市況が続くか、競合の安売りに付き合わず契約を選別できるか、ハリケーンなど大災害の損失が想定内に収まるか、そして現場の引受担当が値付けの腕を保てるかが、業績を左右する大きな前提になる。
バランスシート (要約)
資産 $6.2B のうち、借金などの負債を引いて株主のものと言えるのは $1.8B(29%)。
自己資本比率は同業の中央値を上回る
- 現金・現金同等物$52M
- 短期借入金$100M
この判定で見た指標: 自己資本比率。預金や保険の準備金が負債に立つ業態のため、流動比率と D/E は判定に使わず、自己資本比率を同業の中央値と比べています。
収益性 (TTM)
- 売上高
- $1.9B
- 売上成長率
- 6.3%
- 粗利率
- —
- 営業利益率
- —
- 純利益率
- 21.4%
- ROE
- 22.7%
- ROIC
- —
キャッシュフロー (TTM)
- 営業CF
- $614M
- フリーCF
- $609M
- 営業CFマージン
- 32.6%
- 現金燃焼
- なし(CFは流入)
配当
- 配当総額(年間)
- $242M
- 配当性向
- 59.9%
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